原戸籍と戸籍謄本の違いとは?読み方・取り方と相続で必要な理由を解説

最終更新 by 家系図マニア
戸籍相続家系図
原戸籍と戸籍謄本の違いとは?読み方・取り方と相続で必要な理由を解説

この記事で分かること

  • 原戸籍(改製原戸籍)とは何か
  • 戸籍謄本との違い(いつの・どんな様式の戸籍か)
  • 「はらこせき」と読む理由と、昭和・平成の改製
  • 相続で原戸籍が必要になる理由
  • 原戸籍の取り方・手数料と家系図づくりでの活用

原戸籍とは、正しくは改製原戸籍(かいせいげんこせき)といい、法律の改正で戸籍の様式が新しく作り替えられる前の、古い様式の戸籍のことです。「げんこせき」が「戸籍(こせき)」と聞き間違えやすいため、現場では「はらこせき」と呼んで区別することが多くあります。戸籍謄本(今の様式の戸籍)との違いは一見分かりにくいものの、改製のときにすでに抜けていた人は新しい戸籍に載らないという点が、実務上の大きな差になります。

原戸籍にだけ記録が残る家族の例
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戸籍の改製(様式の作り替え)の前にすでに婚姻で抜けていた長女は、新しい戸籍(戸籍謄本)には載りません。改製前の家族全員を知るには、原戸籍をたどる必要があります。祖父母は故人として二重枠で表します。

原戸籍とは|改製原戸籍と「はらこせき」の意味

原戸籍とは、正しくは改製原戸籍(かいせいげんこせき)といい、法律の改正で戸籍の様式が新しく作り替えられる前の、古い様式の戸籍のことです。戸籍は、法改正のたびに新しい様式へと作り直されてきました。この作り直しを「改製」といい、改製される前のもとの戸籍が「改製原戸籍」です。

「改製原戸籍」は、戸籍(こせき)と読みが似ていて聞き間違えやすいため、現場では「はらこせき」と呼んで区別することが多くあります。「原(はら)」+「戸籍(こせき)」で「はらこせき」です。正式な読みは「かいせいげんこせき」ですが、意味は同じです。

原戸籍と戸籍謄本の違い|いつの・どんな様式の戸籍か

原戸籍と戸籍謄本の違いを示す図解

原戸籍と戸籍謄本は、どちらも戸籍の写しですが、「いつの・どんな様式の戸籍か」が違います。表で整理します。

項目 戸籍謄本(戸籍全部事項証明書) 原戸籍(改製原戸籍)
どんな戸籍か 今、使われている様式の戸籍 改製で作り替えられる前の古い様式の戸籍
主な使い道 現在の家族関係の証明 改製前の家族・身分事項の確認、相続、先祖調査
手数料(1通) 450円 750円

戸籍謄本が「現在の様式の戸籍」を写すのに対し、原戸籍は「作り替えられる前の戸籍」を写します。大切なのは、改製のときに、すでに抜けていた人(婚姻や死亡で除かれた人)は新しい戸籍に載らないという点です。改製前の家族全員を知るには、原戸籍を見る必要があります。

昭和改製と平成改製|原戸籍が生まれるタイミング

戸籍の改製は、近年では大きく2回ありました。それぞれの前の戸籍が、原戸籍として残っています。

改製 1
昭和の改製(家制度の廃止にともなう改製)
  • 戦後の民法改正で、戸主を中心とした古い家制度が廃止され、夫婦と子を単位とする戸籍へと改められました。この改製前の戸籍が、もっとも古い原戸籍として残っていることがあります。
改製 2
平成の改製(コンピュータ化にともなう改製)
  • 戸籍が紙からコンピュータ(電算)管理へと切り替えられました。横書きの「全部事項証明書」になる前の、縦書きの戸籍が原戸籍として保存されています。市区町村によって実施時期が異なります。

このように、改製のたびに「改製前の戸籍=原戸籍」が生まれます。長く生きた方の戸籍をさかのぼると、平成改製前・昭和改製前と、複数の原戸籍が出てくることもあります。

相続で原戸籍が必要な理由|出生から死亡までをそろえる

相続では、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍をすべて集めて、法定相続人を確定します。ここで原戸籍が欠かせません。

戸籍は改製のたびに作り替えられ、新しい戸籍には「改製の時点で在籍していた人」しか引き継がれません。改製前に婚姻や死亡で抜けた子などは、新しい戸籍には載らないのです。そのため、戸籍謄本だけでは家族の全員を確認できず、改製前の原戸籍をたどって「もれなく相続人を把握する」必要があります。

  • 隠れた相続人を見落とさない — 改製前に抜けた子や、前の配偶者との子などは、原戸籍を見ないと分かりません。
  • 出生までさかのぼる — 現在の戸籍 → 平成改製前の原戸籍 → 昭和改製前の原戸籍、と順にたどって出生までつなぎます。
  • 古い戸籍ほど原戸籍が増える — 改製の回数だけ原戸籍が存在します。

原戸籍の取り方|窓口・郵送・広域交付と手数料

原戸籍は、その戸籍があった本籍地の市区町村役場で取得します。取り方は戸籍謄本と同じく、窓口・郵送・広域交付の3つです。

  • 窓口 — 本籍地の役場で、戸籍証明等請求書に記入して請求します。本人確認書類が必要です。
  • 郵送 — 本籍地が遠い場合は、請求書・本人確認書類の写し・手数料分の定額小為替・返信用封筒を同封して請求します。
  • 広域交付 — お近くの役場でまとめて請求できます(直系親族など対象に制限あり)。

手数料は、原戸籍(改製原戸籍)1通につき750円です(現在の戸籍謄本は450円)。原戸籍は古い様式で手書きや旧字体のことも多く、読み解きには少し慣れが必要です。原戸籍の読み方は原戸籍(改製原戸籍)の読み方でくわしく解説しています。

原戸籍から家系図を作る方法|家系図で一般的に使われる記法で起こす

原戸籍には、戸籍謄本には載らない先祖や、改製前に抜けた家族の記録が残っています。これを家系図に起こすと、戸籍謄本だけでは見えなかった一族の広がりが、一枚の図にまとまります。

戸籍の続柄を、次のように家系図で一般的に使われる関係線へ置き換えていきます。

  • 親子 — 実線で結びます。「長男」「二女」などの記載が手がかりです。
  • 配偶者(婚姻) — 二重線で横に結びます。「婚姻」の記載が目印です。
  • 離婚(元配偶者) — 二重線に斜線を重ねた二重斜線で表します。
  • 養子 — 破線で結び、実親子(実線)と区別します。

亡くなった方は二重枠(故人)で表します。線の意味は家系図の記号・線の意味を、戸籍の読み解き方は家系図の見方・読み方もご覧ください。

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戸籍を集めた後に家系図へ起こす流れは、戸籍から家系図を作る方法・調べ方でまとめています。

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家系図の作り方全体を知りたい方は、家系図の書き方完全ガイドもご覧ください。

原戸籍と戸籍謄本の違いまとめ|要点整理

相続で戸籍を集めるときは、まず現在の戸籍謄本を取り、そこから改製前の原戸籍、さらに除籍謄本へと順にさかのぼるのが効率的です。原戸籍・除籍謄本のどちらが必要かで迷ったら、「様式が変わる前か」「在籍者が抜けて閉じたか」という区別で考えると整理しやすくなります。本籍地が遠方に複数またがる場合は、広域交付を使えるかどうかも先に確認しておくと、請求の手間を減らせます。

よくある質問

原戸籍と戸籍謄本の違いは何ですか?
戸籍謄本は今使われている様式の戸籍の写しで、現在の家族関係を証明します。原戸籍(改製原戸籍)は、法改正で様式が作り替えられる前の古い戸籍の写しです。大きな違いは、改製のときにすでに婚姻や死亡で抜けていた人は新しい戸籍(戸籍謄本)に載らない点で、改製前の家族全員を知るには原戸籍が必要です。
原戸籍はなぜ「はらこせき」と読むのですか?
正式には「改製原戸籍(かいせいげんこせき)」と読みますが、『げんこせき』が『戸籍(こせき)』と聞き間違えやすいため、現場では『原(はら)』+『戸籍(こせき)』で『はらこせき』と呼んで区別することが多いのです。どちらも同じ書類を指します。
相続でなぜ原戸籍まで必要なのですか?
相続では、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍をすべてそろえて相続人を確定します。戸籍は改製のたびに作り替えられ、改製前に抜けた子などは新しい戸籍に載りません。そのため、戸籍謄本だけでは相続人を見落とすおそれがあり、改製前の原戸籍までたどる必要があります。
原戸籍の取り方と手数料を教えてください。
本籍地の市区町村役場で、窓口・郵送・広域交付のいずれかで請求します。手数料は1通750円です(現在の戸籍謄本は450円)。本籍地が遠い場合は郵送請求や、2024年3月に始まった広域交付(お近くの役場でまとめて請求)が便利です。
原戸籍と除籍謄本は同じものですか?
違います。原戸籍(改製原戸籍)は『法改正で様式が変わる前の戸籍』、除籍謄本は『在籍者が全員いなくなって閉じられた戸籍』です。閉じられた理由が異なります。相続では、戸籍謄本・除籍謄本・原戸籍を組み合わせて出生からの記録をたどります。

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家系図マニア

祖父の連絡先を探して戸籍をたどった経験から、家系図を作りはじめました。家族のつながりも、歴史上の一族や物語の関係図も、自分の手でたどれる入口にしたいと考えて個人で運営しています。行政書士・司法書士などの資格は持たないため、法的な判断が必要な場合は専門家への相談をおすすめしています。