戸籍から家系図を作る方法|調べ方と戸籍の集め方を徹底解説

この記事で分かること
- 戸籍から家系図を作るとは|戸籍で家系をたどる仕組み
- 家系図づくりに使う戸籍の種類(戸籍謄本・除籍・改製原戸籍)
- 戸籍の集め方|広域交付・本籍地・郵送の使い分け
- 戸籍から家系図に起こす4ステップ
- どこまでさかのぼれるか|明治19年式戸籍と注意点
以前、自分の戸籍を本籍地の役所で取り寄せたとき、届いた戸籍に見慣れない旧字体が並んでいて、最初は誰が誰の子なのか読み取るだけで一苦労した経験があります。戸籍は、親子のつながりを公的に記録した家系図づくりの一次資料です。本人から直系をさかのぼって戸籍を集めていけば、会ったことのない先祖までたどって家系図を作れます。
目次
戸籍から家系図を作るとは|戸籍で家系をたどる仕組み
戸籍とは、出生・婚姻・親子関係などの身分関係を記録・公証する公的な帳簿です。一つの戸籍には、夫婦と未婚の子が記載され、「誰の子か」「誰と結婚したか」が分かります。この親子のつながりを一代ずつさかのぼっていくことで、家系図が作れます。
戸籍から家系図を作る大きな流れは、次の3段階です。
| 段階 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 集める | 直系の戸籍をさかのぼって取得 | 除籍・改製原戸籍も集める |
| 読む | 戸籍から親子関係を読み取る | 旧字体・手書きに慣れる |
| 起こす | 読み取った関係を家系図に描く | 続柄・生没年を添える |
ポイントは、本人を起点に、父母・祖父母・曾祖父母へと直系をたどることです。横に広がる兄弟姉妹やいとこを追うのではなく、まず一本の直系をさかのぼると、家系の幹がはっきりします。戸籍を使って自分の家系をたどる手順は自分の家系図の調べ方|戸籍収集の4ステップでも解説しています。
家系図づくりに使う戸籍の種類|戸籍謄本・除籍・改製原戸籍

家系図づくりでは、現在の戸籍だけでなく、過去の戸籍もさかのぼって集めます。使う戸籍は主に3種類です。
| 戸籍の種類 | 内容 | 家系図での役割 |
|---|---|---|
| 戸籍謄本(全部事項証明) | 現在の戸籍 | 出発点になる |
| 除籍謄本 | 全員が抜けて閉じた戸籍 | 前の代へつなぐ |
| 改製原戸籍 | 法改正前の古い様式の戸籍 | さらに前の代へつなぐ |
現在の戸籍(戸籍謄本)を出発点に、法改正で作り替えられる前の改製原戸籍(かいせいげんこせき)や、結婚・死亡などで全員が抜けて閉じられた除籍謄本をさかのぼっていきます。これらは時系列に一直線で並ぶわけではなく、改製と除籍が入り混じって登場します。戸籍は時代ごとに様式が改められてきたため、一人の先祖が複数の戸籍にまたがって記録されていることもあります。それぞれが何を証明するかは続柄を証明する書類とは|戸籍謄本・住民票でも解説しています。
戸籍の集め方|広域交付・本籍地・郵送の使い分け
戸籍の集め方には、広域交付・本籍地での請求・郵送請求の3つがあります。状況に応じて使い分けます。
| 集め方 | 特徴 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 広域交付 | 最寄りの窓口でまとめて請求 | 直系の戸籍を一度に集めたい |
| 本籍地で請求 | 本籍地の役所で取得 | 本籍地が近い・兄弟の戸籍も要る |
| 郵送請求 | 遠方の本籍地へ郵送で請求 | 本籍地が遠く窓口に行けない |
2024年(令和6年)3月1日に始まった広域交付制度を使うと、本籍地が遠くても、最寄りの市区町村の窓口で戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍謄本をまとめて請求できます。家系図づくりでは特に便利な制度ですが、いくつか条件があります。
戸籍謄本そのものの取り方(窓口・郵送・コンビニ)は戸籍謄本の取り方|窓口・郵送・コンビニでの請求方法で詳しく解説しています。
戸籍から家系図に起こす4ステップ
集めた戸籍を家系図に起こす流れを、4つのステップで整理します。
- 本人の戸籍から出発する — まず自分の現在の戸籍を取り、父母の名前と本籍地を確認します。
- 一代ずつさかのぼる — 父母の戸籍、祖父母の戸籍と、前の本籍地をたどって除籍・改製原戸籍を請求します。
- 親子関係を読み取る — 各戸籍から「誰の子か」「生年・没年」「婚姻」を読み取り、メモにまとめます。
- 家系図に描く — 読み取った関係を、本人を起点に親子線・配偶者線でつなぎ、続柄と生没年を添えます。
この4ステップを繰り返すと、戸籍をさかのぼるたびに家系図が一代ずつ伸びていきます。家系図の描き方(記号・関係線)は家系図の書き方|記号と関係線の基本にまとめています。
戸籍でどこまでさかのぼれるか|明治19年式戸籍
戸籍をさかのぼると、現在取得できる最も古い戸籍は明治19年式戸籍であることが多く、ここに記載された人物まで確認できます。様式によっては、江戸時代後期(幕末ごろ)に生まれた先祖の名前までたどれることもあります。
- 取得できる最古の戸籍は、一般に明治19年式戸籍
- そこに記載された人の親は、幕末ごろに生まれていることもある
- 戸籍には保存期間があり、古い除籍は廃棄されている場合もある
どこまでさかのぼれるかは、家ごとの戸籍の残り方によって変わります。除籍の保存期間は2010年(平成22年)の改正で150年に延びましたが、それ以前は80年だったため、保存期間を過ぎて廃棄された古い除籍もあります。戸籍が残っていなければ、それ以上たどれないこともあります。
戸籍から家系図を作るときの注意点|旧字体・判読・代行
戸籍から家系図を作るときに、つまずきやすい点を整理します。
- 旧字体・異体字に慣れる — 古い戸籍は旧字体や手書きで書かれ、現在と字が異なることがあります。氏名は戸籍の表記を尊重して記録します。
- 手書きの判読に時間がかかる — 明治・大正期の戸籍は手書きで、読み解きに時間がかかります。読めない字は無理に断定しません。
- 広域交付では傍系が集められない — 傍系を含めて広く調べたい場合は、本籍地請求や郵送請求を併用します。
- 時間と手間がかかる — 家系図目的の戸籍請求は範囲が広く、交付までに時間がかかります。急ぐ場合や難しい場合は専門家への依頼も選択肢です。
家系図エディタで戸籍から家系図を作る方法
集めた戸籍を読み解いたら、家系図エディタで形にすると、続柄や生没年を整理しながらきれいに残せます。戸籍から起こすときのポイントは3つです。
- 本人を起点に直系を描く — 本人から父母・祖父母・曾祖父母へと、親子線(実線)で一本の幹を作ります。
- 生没年と続柄を添える — 戸籍から読み取った生年・没年・続柄を名前に添えると、記録としての価値が高まります。
- 故人として表現する — 没年のある先祖は故人として示し、世代の流れが分かるようにします。
本サイトの家系図エディタは、本人を起点に直系をさかのぼって配置でき、続柄・生没年を添えて整理できます。和紙・免許状風のテンプレートで仕上げられるので、戸籍から起こした家系を仏壇に飾れる形で残すのにも向いています。登録は不要です。
戸籍調査で次に読む記事
戸籍から家系図を作るときは、取得方法・戸籍の種類・読み方を順に押さえると進めやすくなります。
- 戸籍の請求先で迷う場合は、戸籍はどこで取れる?をご覧ください。
- 戸籍の種類を整理したい場合は、戸籍の種類まとめで謄本・抄本・全部事項証明書などの違いを解説しています。
- 原戸籍と戸籍謄本の違いは、原戸籍と戸籍謄本の違いで確認できます。
- 転籍・分籍で戸籍が分かれるケースは、戸籍の転籍・分籍とは?を参考にしてください。
- 住民票の除票や戸籍の附票の除票は、住民票の除票とは?で整理しています。
- 戸籍以外の手がかりを使いたい場合は、家紋の調べ方もあわせて確認できます。
戸籍から家系図をたどるときに間違えやすい点
戸籍から家系図を作る作業そのものよりも、集めたあとの読み違いで手戻りが起きがちです。次の点は、図に描き起こす前に見直しておくと安心です。
- 改製原戸籍を取り忘れる — 現在の戸籍謄本だけを見て満足してしまうと、改製時にすでに除籍されていた先祖が抜け落ちたままになります。世代が飛んでいると感じたら、改製原戸籍を取り寄せているか確認します。
- 広域交付だけで完結したつもりになる — 広域交付で集まるのは直系の戸籍だけです。傍系まで家系図を広げたい場合は、本籍地請求や郵送請求が別途必要だったことを後から思い出すケースが少なくありません。
- 同姓同名や似た名前を早合点でつなげてしまう — 通字のある家系や地域性の強い名前では、生没年を照合しないまま「同一人物だろう」と線を引いてしまい、後で世代がずれていたと気づくことがあります。
- 婚姻による改姓・再婚を見落とす — 直系だけを追っていると、途中の婚姻で姓が変わった女性の戸籍を追いきれず、線が途切れたように見えてしまうことがあります。
戸籍から家系図を作る方法は、まず自分の現在の戸籍を取り、父母の本籍地を確かめるところから始めてみてください。一代ずつさかのぼれば、会ったことのない先祖までつながる家系図が作れます。
よくある質問
戸籍から家系図を作るには何から始めればいいですか?
戸籍はどこまでさかのぼれますか?
広域交付を使えば全部の戸籍が取れますか?
改製原戸籍とは何ですか?
戸籍の読み解きが難しいときはどうすればいいですか?
AUTHOR
家系図マニア
祖父の連絡先を探して戸籍をたどった経験から、家系図を作りはじめました。家族のつながりも、歴史上の一族や物語の関係図も、自分の手でたどれる入口にしたいと考えて個人で運営しています。行政書士・司法書士などの資格は持たないため、法的な判断が必要な場合は専門家への相談をおすすめしています。