婚姻届・パスポート申請の戸籍謄本|必要な通数と不要なケース

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婚姻届・パスポート申請の戸籍謄本|必要な通数と不要なケース

この記事で分かること

  • 婚姻届・パスポート申請の戸籍謄本|手続き別の必要通数
  • 婚姻届の戸籍謄本が原則不要になった理由と、今も必要なケース
  • パスポートの窓口申請は戸籍謄本1通・6か月以内で、抄本は使えない
  • 婚姻後にパスポートの氏名を変えるまでの日数
  • 海外でパスポートを紛失し、戸籍謄本がないときの扱い

婚姻届に戸籍謄本は原則として要りません。パスポートの窓口申請には1通必要です。同じ「戸籍謄本」でも、手続きによって扱いが正反対に変わります。

手続き 戸籍謄本 条件
婚姻届 原則不要 紙の戸籍は要る場合あり
パスポート新規(窓口) 1通 6か月以内・謄本のみ
パスポート新規(オンライン) 原則不要 戸籍情報がシステム連携される
婚姻後の氏名変更 1通 新しい戸籍ができてから
帰国のための渡航書 1通または代替 在外公館で確認

分かれ目は「役所どうしで戸籍を確認できるか」です。婚姻届を受け取る市区町村は戸籍のシステムから本籍地の戸籍を確認できますが、パスポートを発給する都道府県の窓口へ紙で申請する場合は、原則として戸籍の内容を紙で受け取る必要があります。

婚姻届で新しい戸籍がつくられる関係
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双方が親の戸籍に入っている日本人同士が婚姻したときの例です。婚姻届を出すと二人は親の戸籍から抜け、夫婦の新しい戸籍がつくられます。配偶者は二重線、親子は実線で結びます。

婚姻届・パスポート申請の戸籍謄本|手続き別に必要な通数

戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)は、戸籍に入っている人全員の身分事項が載る証明書です。婚姻とパスポートに関わる手続きごとに、必要な通数と誰の分が必要かを整理します。

手続き 通数 誰の分 提出先
婚姻届 原則0通 市区町村
パスポート新規申請(窓口) 1通 申請者本人が載る戸籍 都道府県の窓口
パスポート新規申請(オンライン) 原則0通 マイナポータル
残存有効期間同一旅券申請 1通 申請者本人が載る戸籍 都道府県の窓口
紛失届+新規発給申請 1通 申請者本人が載る戸籍 都道府県の窓口

「誰の分」を戸籍単位で考えるのがコツです。パスポートの窓口申請で求められるのは本人が記載されている戸籍の謄本であり、本人だけを抜き出した証明書ではありません。ここを取り違えると、窓口で受け付けてもらえません。

戸籍謄本そのものの取り方は戸籍謄本の取り方|窓口・郵送・コンビニ・広域交付の方法を解説で解説しています。

婚姻届の戸籍謄本|2024年3月から添付が原則不要になった

婚姻届に戸籍謄本を添える必要は、原則としてなくなりました。2024年(令和6年)3月1日に施行された改正戸籍法により、本籍地ではない市区町村の窓口に戸籍の届出をする場合でも、提出先の職員が本籍地の戸籍を確認できるようになったためです。法務省も、戸籍届出時の戸籍証明書等の添付が原則不要になったと案内しています。

添付が原則不要になった届出は、婚姻届だけではありません。

  • 婚姻届・離婚届
  • 離婚の際に称していた氏を称する届
  • 転籍届・分籍届
  • 入籍届
  • 養子縁組届・養子離縁届

同じ改正では、本籍地以外の市区町村の窓口で戸籍証明書・除籍証明書を請求できる広域交付も始まりました。窓口へ行く回数が減った改正としてまとめて理解しておくと分かりやすく、詳しくは戸籍の広域交付制度とは?使い方・必要書類・どこで取れるかで解説しています。

婚姻届の必要書類|戸籍謄本や追加書類が必要になるケース

婚姻届とパスポート申請で必要な戸籍謄本の通数を家系図とあわせて整理した和モダンな図解

日本人同士が窓口へ届け出る標準的な場合、当日に持っていくものは基本の2点に減りました。

持ち物 補足
婚姻届(記入済み) 成年の証人2人の署名が必要
本人確認書類 マイナンバーカード・運転免許証など

そのうえで、戸籍謄本や別の書類を求められる可能性が残るのは次のような場合です。

  • 本籍地の戸籍がコンピュータ化されていない(戸籍謄本) — 今も紙で戸籍を管理している市区町村があり、この場合はシステムで確認できないため戸籍証明書の提出を求められます。
  • 外国籍の方との婚姻(別の書類) — 相手方の婚姻要件具備証明書と日本語訳など、戸籍謄本とは別の書類が必要になります。外国の方式で婚姻が成立している場合は結婚証明書とその訳文を用意します。
  • 窓口が個別に確認を求めた(内容により異なる) — 届書の記載内容と戸籍の記録に食い違いがあるときなどは、追加の確認や書類を求められることがあります。求められる書類は事情によって変わります。

不安なときは、提出先の市区町村へ「本籍地は○○市ですが、戸籍謄本は要りますか」と電話で1度確認しておけば足ります。取り寄せに数日かかる書類を、当日に慌てて用意する事態を避けられます。

なお、婚姻届の「父母との続柄」欄は、戸籍と同じく「長男・二男」のように生まれた順で書きます。書類ごとの続柄の考え方は書類別の続柄の書き方一覧|住民票・年末調整・婚姻届・履歴書にまとめています。

パスポート申請の戸籍謄本|1通・6か月以内で抄本は使えない

パスポート(一般旅券)の新規発給申請を窓口で行う場合、戸籍謄本が1通必要です。条件は申請日前6か月以内に発行されたもので、これより古い謄本は受け付けられません。

必要書類 補足
一般旅券発給申請書 1通
戸籍謄本 1通・申請日前6か月以内
パスポート用写真 1枚・6か月以内に撮影
本人確認書類 マイナンバーカード・運転免許証など

見落としやすいのが戸籍抄本では受け付けられないという点です。2023年(令和5年)3月27日の旅券法施行規則の改正で、それまでの「戸籍謄本または戸籍抄本」から戸籍謄本のみに変わりました。

「必要なのは本人の身分事項だけだから、本人のみが載る抄本で足りるはず」と考えて個人事項証明書(抄本)を取ってしまうと、窓口でやり直しになります。手数料も無駄になるため、請求書の証明書の種類は全部事項証明書を選んでください。謄本と抄本の違いは戸籍抄本とは|取り方・使い分けと個人事項証明書との関係で解説しています。

パスポート申請で戸籍謄本を省略・共用できる場合|オンライン申請と家族の同時申請

パスポート申請では、紙の戸籍謄本を提出しなくてよい場合と、1通を家族で共用できる場合があります。混同しやすいので分けて押さえます。

  • マイナポータルからのオンライン申請(提出は原則不要) — 戸籍の情報がシステムで連携されるため、紙の戸籍謄本の提出は原則として要りません。窓口へ行くのは受け取りの1回だけです。ただし申請内容によっては戸籍謄本の提出を求められることがあります。
  • 氏名・本籍の都道府県・性別が変わっていない切替申請(提出は不要) — 有効なパスポートの記載事項に変更がなければ、戸籍謄本の提出を省略できます。
  • 同一戸籍の家族が同時に申請する(1通を共用) — 提出は必要ですが、戸籍謄本1通でその戸籍に載っている複数人の申請ができます。夫婦・親子で一緒に申請するなら人数分は要りません。別の戸籍に入っている家族がいる場合は、戸籍ごとに1通が必要です。
申請方法 戸籍の証明 窓口へ行く回数
オンライン申請 システム連携(紙の提出は原則不要) 受け取りの1回
窓口申請 戸籍謄本1通(同一戸籍なら共用可) 申請と受け取りの2回

手数料は2026年7月1日の申請分から改定され、10年用は窓口9,300円・オンライン8,900円、5年用は窓口4,800円・オンライン4,400円が目安です(10年用は18歳以上、5年用は18歳未満が対象)。オンライン申請のほうが安く設定されているため、戸籍謄本の取得手数料まで含めると差はさらに開きます。

婚姻後のパスポート氏名変更|新しい戸籍ができるまで待つ日数

婚姻で氏が変わったら、パスポートの記載事項も変更します。方法は2つです。

  • 残存有効期間同一旅券申請 — 今のパスポートの有効期間を引き継いだ新しいパスポートを申請します。2026年7月1日以降の申請では18歳以上が対象で、手数料は窓口5,800円・オンライン5,400円が目安です。
  • 切替申請 — 有効期間10年(18歳以上)または5年(18歳未満)のパスポートを新たに申請します。有効期間はリセットされますが、手数料は上記の新規と同額です。

どちらでも戸籍謄本1通が必要で、提出日前6か月以内に作成されたものを用意します。ここで注意したいのがタイミングです。

婚姻届を出した当日に戸籍謄本を取っても、新しい氏は載っていません。戸籍への反映には日数がかかります。

  • 婚姻届を出した市区町村が新しい本籍地の場合 — 戸籍の編製までおおむね7〜10日程度
  • 本籍地が別の市区町村の場合 — 届出地での処理に1週間程度、そのうえで新本籍地へ届書が送られて編製されるため、さらに日数がかかります

これは全国共通の標準日数ではありません。自治体の体制・届出日が休日かどうか・届書の補正の有無によって変わり、2週間から1か月半程度を案内している市区町村もあります。急ぐ場合は新本籍地の市区町村へ「いつから謄本が取れるか」を直接確認してください

新婚旅行の日程が決まっている場合は、この待ち時間にパスポートの発給期間も足して逆算します。申請から受け取りまでは通常1〜2週間程度かかり、混み合う時期はさらに延びます。戸籍への反映と合わせると1か月前後を見込むのが安全です。

渡航に間に合わないときは、婚姻後も引き続き旧姓のパスポートを使えるかどうかを含めて、早めに旅券窓口へ相談してください。氏が変わったら記載事項の変更が原則ですが、航空券・査証の氏名との一致も関わるため、自己判断せず窓口と航空会社の双方に確認するのが確実です。

海外でパスポートを紛失して戸籍謄本がないとき|帰国のための渡航書

海外でパスポートを失くすと、戸籍謄本を日本から取り寄せる時間はありません。この場合に使うのが、緊急に帰国するための帰国のための渡航書です。在外公館(大使館・総領事館)に申請します。

戸籍の証明は、次のいずれかで対応するのが一般的です。

出せるもの 扱い
戸籍謄本(6か月以内) そのまま提出
戸籍抄本・本籍記載の住民票 公館によっては日本国籍の確認書類として扱われる
そのほか日本国籍が確認できる書類 後日、謄本の提出を求められることがある

国内のパスポート申請とは違い、渡航書では戸籍抄本や本籍地が記載された住民票でも日本国籍の確認書類として扱われる場合があります。どこまで認められるかは公館の案内によります。

現地で戸籍謄本が手に入らない場合は、日本にいる家族に取得してもらって送ってもらうのが基本です。広域交付を使えば家族が最寄りの窓口で取れるため、以前より頼みやすくなりました。

渡航書の申請には、このほかに警察が発行した紛失届の受理を示す書類、渡航書発給申請書、写真(縦45mm×横35mm)が必要です。発給までの所要日数は公館の体制や本人確認・国籍確認の状況によって変わり、帰りの便に間に合わないこともあります。必要書類の細目と所要日数は公館ごとに異なるので、申請先の在外公館へ来館前に連絡して必ず確認してください

手続きで取った戸籍謄本を家系図に活かす方法

パスポート申請のために取った戸籍謄本には、本人だけでなく同じ戸籍に載る家族全員の身分事項が記録されています。手続きが終わったあと、そのまま家族の記録として活かせます。

  • 婚姻の記録から関係をたどる — 「令和○年○月○日婚姻」の記載から、夫婦がどの戸籍から抜けてきたかが分かります。
  • 父母の氏名と続柄を書き写す — 婚姻前の戸籍には父母と自分の続柄が載っており、家系図の一世代前をたどる手がかりになります。
  • 線種を使い分けて描く — 家系図では親子を実線、配偶者を二重線で結び、離婚は二重線に斜線、養子は破線で描き分けます。

本サイトの家系図エディタは、こうした関係を人物ノードと関係線で組み立てられます。夫婦の新しい戸籍を起点に、双方の父母へさかのぼって配置すれば、婚姻で二つの家がつながった形をそのまま図にできます。和紙・免許状風のテンプレートで印刷すれば、結婚の記録として残す一枚にもなります。

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婚姻届・パスポート申請の戸籍謄本 確認チェックリスト

窓口に着いてから足りないものに気づくと、その日は手続きが進みません。出発前に次の5点を確認してください。

  • 婚姻届の提出先に戸籍謄本の要否を確認した — 原則不要ですが、紙で戸籍を管理している市区町村では必要です
  • 謄本か抄本かを取り違えていない — パスポートの窓口申請は全部事項証明書(謄本)のみで、抄本は受け付けられません
  • 発行から6か月以内である — 以前の手続きで取った謄本が残っていても、日付を必ず見ます
  • 同時に申請する家族の分を数えた — 同一戸籍なら1通で足ります。別戸籍の家族がいる場合は戸籍ごとに必要です
  • 婚姻後の申請なら新しい戸籍が編製されている — 反映までの日数は自治体によって差があるため、新本籍地に取得できる時期を確認して予定を組みます

よくある質問

婚姻届に戸籍謄本は必要ですか?
原則として必要ありません。2024年(令和6年)3月1日施行の改正戸籍法により、本籍地以外の市区町村へ届出する場合でも職員が本籍地の戸籍を確認できるようになり、戸籍証明書の添付が原則不要になりました。ただし戸籍をコンピュータ化していない市区町村では、今も提出を求められます。提出先へ事前に確認すると確実です。
パスポート申請に戸籍謄本は何通必要ですか?
窓口で申請する場合は1通です。申請日前6か月以内に発行されたものを用意します。同一戸籍の家族が同時に申請する場合は、1通で複数人の申請ができます。マイナポータルからのオンライン申請では戸籍の情報がシステムで連携されるため、紙の戸籍謄本の提出は原則として不要です(申請内容により提出を求められることがあります)。
パスポート申請は戸籍抄本でも受け付けてもらえますか?
受け付けられません。2023年(令和5年)3月27日の旅券法施行規則の改正で、戸籍謄本(全部事項証明書)のみに変わりました。本人の分だけあれば足りると考えて個人事項証明書を取ると、やり直しになります。請求時は全部事項証明書を選んでください。
婚姻後にパスポートの氏名を変えるには、いつ戸籍謄本を取ればよいですか?
新しい戸籍が編製されてからです。婚姻届を出した市区町村が新本籍地なら7〜10日程度が目安ですが、自治体や届出の状況によって2週間から1か月半程度かかる場合もあり、全国共通の日数はありません。パスポートの発給にもさらに1〜2週間程度かかるため、渡航予定は余裕をもって逆算し、新本籍地の市区町村へ取得できる時期を確認してください。申請には戸籍謄本1通(提出日前6か月以内)が必要です。
別の戸籍に入っている家族と一緒に申請する場合、戸籍謄本は何通必要ですか?
戸籍ごとに1通です。1通の謄本で共用できるのは同じ戸籍に載っている人だけなので、たとえば夫婦と、すでに婚姻して別の戸籍にいる子が同時に申請する場合は2通必要になります。誰がどの戸籍に入っているかは、謄本の筆頭者と記載されている人を見れば分かります。
海外でパスポートを紛失し、戸籍謄本が手元にないときはどうしますか?
在外公館で「帰国のための渡航書」を申請します。戸籍謄本(6か月以内)のほか、戸籍抄本や本籍地が記載された住民票など日本国籍を確認できる書類で対応できる場合があります。謄本以外で申請した場合は後日提出を求められることがあり、必要書類や所要日数は公館ごとに異なるため、来館前に申請先へ連絡して確認してください。

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祖父の連絡先を探して戸籍をたどった経験から、家系図を作りはじめました。家族のつながりも、歴史上の一族や物語の関係図も、自分の手でたどれる入口にしたいと考えて個人で運営しています。行政書士・司法書士などの資格は持たないため、法的な判断が必要な場合は専門家への相談をおすすめしています。