戸籍謄本の読み方|本籍・筆頭者・続柄・身分事項を図解で解説

最終更新 by 家系図マニア
家系図戸籍
戸籍謄本の読み方|本籍・筆頭者・続柄・身分事項を図解で解説

戸籍謄本を手に取ったものの、項目が多く「どこに何が書いてあるのか分からない」と感じたことはないでしょうか。とくにコンピュータ化された現在の戸籍は、欄ごとに情報が並んでいて、慣れないと読み解きづらいものです。

読む順番を決めておくと、ぐっと楽になります。本籍・筆頭者でその戸籍がどの家族のものかを確かめ、戸籍事項でその戸籍がいつ作られいつ閉じられたかを見て、最後に身分事項で一人ずつの出生・婚姻・死亡を追う。この3段階です。とくに身分事項には「どの戸籍から入り、どの戸籍へ出たか」が書かれていて、これが次に請求する戸籍の手がかりになります。

戸籍謄本の読み方|まず4つの欄を押さえる

現在の戸籍謄本(全部事項証明書)は、大きく分けて次の4つの情報で構成されています。まずは全体像をつかみましょう。

何が書かれているか
本籍 その戸籍が置かれている場所(住所とは別)
筆頭者 戸籍の最初に記載される人(戸籍の見出しのような役割)
戸籍事項 戸籍そのものの記録(編製や改製の年月日など)
身分事項 各人ごとの記録(氏名・生年月日・続柄・出生・婚姻など)

この4つの役割が分かれば、長い戸籍謄本も「今どの欄を読んでいるか」が分かり、ぐっと読みやすくなります。順に見ていきましょう。

本籍と筆頭者の読み方|戸籍の「住所」と「見出し」

戸籍謄本の読み方|本籍・筆頭者・続柄・身分事項を図解

戸籍謄本の最初には、本籍筆頭者が記載されます。これは、その戸籍がどこの誰の戸籍かを示す、いわば見出しの部分です。

  • 本籍 — その戸籍が置かれている場所です。住んでいる住所(住民票の住所)とは別もので、本籍地は自由に定められます。
  • 筆頭者 — 戸籍の最初に書かれる人です。戸籍を探すときの「見出し」の役割を持ち、その人が亡くなっても筆頭者は変わりません。

戸籍事項の読み方|戸籍そのものの記録

戸籍事項の欄には、その戸籍がいつ・どのように作られたかが記録されています。人ごとの情報ではなく、戸籍自体の履歴を示す部分です。

  • 戸籍編製 — その戸籍が新しく作られた年月日。結婚などで新しい戸籍ができたときに記録されます。
  • 戸籍改製 — 法律の改正で戸籍の様式が変わり、作り直された年月日。

身分事項と続柄の読み方|一人ひとりの記録を読む

戸籍謄本の中心となるのが、身分事項の欄です。ここには戸籍に入っている人ごとに、氏名・生年月日・父母・続柄・出生や婚姻の記録が並びます。

下の図は、ある戸籍に記録された続柄を家系図に起こしたものです。筆頭者を起点に、「長男」「二男」といった続柄を読み解くと、家族のつながりが見えてきます。

戸籍の続柄を家系図に起こした例
この家系図を編集
戸籍謄本に記録された続柄を図にした例です。筆頭者(夫)と妻の間に、長男・二男が記載されています。戸籍では子の続柄が「長男」「二男」のように生まれた順で記されるため、これを読み解くときょうだいの関係や順番が分かります。

身分事項の欄では、おもに次の点に注目して読みます。

  • 氏名・生年月日 — 本人を特定する基本の情報です。
  • 父母の氏名と続柄 — 「父〇〇、母〇〇」「長男」などと記され、親子関係が分かります。続柄の意味は続柄「子」とはで解説しています。
  • 出生・婚姻などの記録 — 出生地や届出日、婚姻による入籍・除籍などが時系列で記録されます。

戸籍謄本を家系図に整理する|続柄を線で結ぶ

戸籍謄本を一通読めるようになったら、次は複数の戸籍をつなげて家系図に整理すると、家族の全体像が一目で分かります。戸籍は一通ごとに区切られているため、婚姻や転籍で別の戸籍に移った人を追いながらつなげていきます。

  • 筆頭者を手がかりにつなげる — ある戸籍から抜けた人は、次にどの戸籍へ入ったかが記録されています。
  • 続柄を線にする — 親子は線で結び、配偶者は横に並べると、世代と関係が整理されます。
  • 複数の戸籍をまたいで追う — 相続では出生から死亡までの戸籍をそろえて読み解きます。

戸籍のつなげ方そのものは戸籍の見方・つなげ方で、戸籍から家系図を作る手順は戸籍から家系図を作る方法でくわしく解説しています。

戸籍謄本を読むときに誤解しやすい点

読み慣れないうちに引っかかりやすいのは、次の4つです。

  • 本籍を住所と思ってしまう — 本籍はその戸籍が置かれている場所で、実際に住んでいる住所とは一致しないことがあります。
  • 筆頭者を「戸主」と混同する — 筆頭者は戸籍を探すための見出しにすぎず、家族の代表という意味はありません。戦前の戸主とは別のものです。
  • 筆頭者が亡くなっても筆頭者のまま — 死亡しても筆頭者の名は変わりません。存命かどうかは身分事項で確認します。
  • その戸籍だけで完結していると考える — 婚姻や転籍で人は戸籍を移ります。前後の戸籍をつながないと、家族の全体像は見えません。

読み取った続柄は、家系図にまとめると一目で分かります。本サイトの家系図エディタは登録不要で、戸籍から読み取った続柄をそのまま図にできます。

\登録不要・ブラウザですぐ作成/
戸籍から家系図を作ってみる
続柄を線で整理
PDF・画像で書き出し

よくある質問

戸籍の本籍と住所は同じものですか?
別ものです。本籍は戸籍が置かれている場所で、実際に住んでいる住所(住民票の住所)とは一致しないことがよくあります。引っ越しても本籍はそのままというケースも多く、本籍は自由に定めることができます。
戸籍の「身分事項」とは何ですか?
戸籍に入っている人ごとの記録のことです。氏名・生年月日・父母の氏名と続柄に加え、出生・婚姻・離婚・死亡といった身分の変動が時系列で記録されます。戸籍謄本の中心となる部分です。
戸籍で「長男」「二男」はどう読めばよいですか?
子が生まれた順を示す続柄です。父母との間に生まれた順に「長男・二男・三男」「長女・二女」と記されます。これを読み解くと、きょうだいの関係や順番が分かります。
戸籍で名前にバツ印が付いているのはなぜですか?
婚姻・死亡・転籍などでその戸籍から抜けた(除籍された)ことを示します。バツ印が付くのは紙の戸籍の場合で、コンピュータ化された現在の戸籍では、氏名の前に「除籍」と表示されます。誰がいつ戸籍を出入りしたかは身分事項に記録されており、これを追うことが戸籍を正しく読むコツです。
現在の戸籍謄本だけで先祖まで分かりますか?
分からないことが多いです。戸籍は法改正で何度か作り替えられており、現在の戸籍には過去の記録が省かれている場合があります。先祖までさかのぼるには、改製原戸籍や除籍謄本も取り寄せて読み解く必要があります。

AUTHOR

家系図マニアのプロフィール画像

家系図マニア

祖父の連絡先を探して戸籍をたどった経験から、家系図を作りはじめました。家族のつながりも、歴史上の一族や物語の関係図も、自分の手でたどれる入口にしたいと考えて個人で運営しています。行政書士・司法書士などの資格は持たないため、法的な判断が必要な場合は専門家への相談をおすすめしています。