戸籍の筆頭者とは?誰になるか・死亡後の扱い・戸籍の見方をやさしく解説

最終更新 by 家系図マニア
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戸籍の筆頭者とは?誰になるか・死亡後の扱い・戸籍の見方をやさしく解説

この記事で分かること

  • 戸籍の筆頭者とは何か|戸籍の先頭に記載される基準の人
  • 筆頭者は誰になるのか|婚姻のときに氏を選んだ人が筆頭者
  • 筆頭者と世帯主・戸主の違い|混同しやすい3つの整理
  • 筆頭者が死亡したらどうなるか|筆頭者は変わらず記載され続ける
  • 戸籍の見方の基本と、自分の戸籍の筆頭者を確認する方法

戸籍謄本を取り寄せてみたら、先頭に見覚えのない名前が「筆頭者」として書かれていて戸惑った——そんな経験をした方は少なくありません。役所の請求用紙にも「筆頭者」を記入する欄があり、誰のことを書けばいいのか分からず、窓口で立ち止まってしまうこともあります。筆頭者は、戸籍を探すための見出し(基準)になる人で、世帯主や昔の「戸主」とは意味が違います。

ひとつの戸籍に入る人と筆頭者の位置
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一つの戸籍には、筆頭者・その配偶者・未婚の子が入ります。筆頭者は戸籍の先頭に記載される基準の人で、家族はそこに連なって記録されます。

戸籍の筆頭者とは|戸籍の先頭に記載される基準の人

戸籍の筆頭者(ひっとうしゃ)とは、その戸籍のいちばん最初(先頭)に記載される人のことです。戸籍は「本籍」と「筆頭者」の組み合わせで一つひとつを特定するため、筆頭者は戸籍を探すときの見出し・索引の役割を持ちます。

戸籍は、夫婦と、その氏を同じくする未婚の子を一つの単位として作られます。その単位の代表として先頭に名前が書かれる人が筆頭者です。あくまで戸籍を見つけるための基準であって、家族の中で偉い・権限があるといった意味はありません。

筆頭者は、戸籍が新しく作られるとき(多くは婚姻のとき)に決まり、いったん決まると基本的に変わりません。この「変わらない」という性質が、後で説明する筆頭者の死亡のときにも関わってきます。

戸籍の筆頭者は誰になる?|婚姻で氏を選んだ人が筆頭者

戸籍の筆頭者を起点に家族のつながりを示した和モダンな家系図の図解

「戸籍の筆頭者は誰になるのか」を決めるルールは、実はとてもシンプルです。婚姻(結婚)のときに、夫婦どちらの氏(名字)を名乗るかを選び、その氏になった人が筆頭者になります。

結婚すると、夫婦は新しい戸籍を一つ作ります。このとき夫の氏を選べば夫が筆頭者、妻の氏を選べば妻が筆頭者です。名字を変えなかった側が筆頭者になる、と覚えると分かりやすいでしょう。

場面 筆頭者になる人 補足
結婚して夫の氏を選んだ 夫の氏で新しい戸籍を作り、妻もその戸籍に入る
結婚して妻の氏を選んだ 妻の氏で新しい戸籍を作り、夫もその戸籍に入る
結婚していない(親の戸籍) 親(その戸籍の筆頭者) 未婚の子は親の戸籍に入る
一人で新しい戸籍を作った その本人 分籍・離婚による新戸籍など

結婚していない人は、生まれたときに入った親の戸籍にそのまま入っています。この場合の筆頭者は、原則として父または母(その戸籍を作った側の親)です。自分自身が筆頭者になるのは、結婚したときや、一人で新しい戸籍を作った(分籍した)ときなどです。

筆頭者と世帯主・戸主の違い|混同しやすい3つの言葉

筆頭者は「世帯主」や、昔の「戸主」と混同されがちです。3つは別の制度の言葉なので、ここで整理しておきましょう。

言葉 どの書類 意味 今も使う?
筆頭者 戸籍 戸籍の先頭に記載される基準の人 使う
世帯主 住民票 住まいと生計をともにする世帯の代表者 使う
戸主 旧戸籍 旧民法で「家」を統率した家長 使わない(廃止)

いちばん間違えやすいのが筆頭者と世帯主です。筆頭者は戸籍の言葉、世帯主は住民票の言葉で、基準にしている単位が違います。戸籍は「夫婦と、その氏を同じくする未婚の子」、住民票(世帯)は「住まいと生計をともにする人のまとまり」です。同居していても生計が別なら世帯を分けられるなど、両者は数え方そのものが異なります。たとえば、親と同居していても結婚していれば戸籍は別(自分が筆頭者)でも、住民票では親が世帯主、ということが起こります。

世帯主との続柄の書き方や「本人」の意味について詳しく知りたい方は、続柄「本人」とは?世帯主・自分・主の書き方も参考になります。

筆頭者が死亡したらどうなる?|筆頭者は変わらない

戸籍の筆頭者について最も誤解されやすいのが、筆頭者が死亡したときの扱いです。結論から言うと、筆頭者が亡くなっても、その戸籍の筆頭者は変わりません。亡くなった人の氏名が、引き続き筆頭者として戸籍の先頭に記載され続けます。

これは、筆頭者が「権限を持つ代表」ではなく「戸籍を探すための見出し」だからです。見出しが途中で変わると戸籍を特定できなくなってしまうため、いったん決まった筆頭者は、たとえ亡くなっても見出しとして残されます。亡くなった事実は、その人の身分事項欄に「死亡」として記録されます。なお戸籍謄本では、亡くなった本人の氏名欄に「除籍」と表示されますが、これは「その人が戸籍から抜けた」という意味で、先頭の筆頭者名そのものが消えるわけではありません。

戸籍に記載された全員が死亡したり、別の戸籍に移ったりして誰もいなくなると、その戸籍は除籍(じょせき)となり、除籍謄本として保管されます。相続手続きで「亡くなった方の出生から死亡までの戸籍」を集めるときは、この除籍謄本や、様式変更前の改製原戸籍(かいせいげんこせき)もたどることになります。

戸籍の見方の基本|本籍・筆頭者・身分事項の3つ

筆頭者が分かると、戸籍全体も読みやすくなります。現在のコンピュータ化された戸籍(戸籍全部事項証明書)は、大きく次の3つの部分でできています。

部分 何が書いてある 見るポイント
本籍・筆頭者 戸籍の所在と先頭の人 その戸籍を特定する見出し
戸籍事項 戸籍が作られた・改製された記録 いつ・なぜこの戸籍ができたか
身分事項 各人の出生・婚姻・死亡など 一人ひとりの人生の出来事

戸籍を読むときは、まず冒頭の本籍と筆頭者で「どの戸籍か」を確認し、次に戸籍事項で「いつこの戸籍ができたか」を見ます。そのうえで、各人の身分事項欄を読むと、出生・婚姻・死亡といった出来事が時系列で分かります。家族のつながりは、この身分事項に書かれた「父母の氏名」「婚姻した相手」などから読み取れます。

戸籍の記号や続柄の読み解き方は、家系図の見方と共通する部分が多くあります。記号や線から世代・続柄を読み解くコツは、家系図の見方・読み方|記号と線から世代・続柄を読み解くで図解しています。

自分の戸籍の筆頭者を確認する方法|2つの調べ方

「自分の戸籍の筆頭者が誰か分からない」というときは、次の2つの方法で確認できます。どちらも難しい手続きではありません。

  • 戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)を取る — 本籍地の役所で取得すると、先頭に書かれている人が筆頭者です。本籍地が遠くても、2024年(令和6年)3月に始まった広域交付を使えば、本人・配偶者・直系の親族であれば最寄りの市区町村の窓口で請求できます(顔写真付きの本人確認書類が必要で、郵送や代理人による請求はできません)。
  • 本籍入りの住民票を取る — 住民票は「本籍・筆頭者」を記載するかどうかを選べます。記載ありで取得すると、自分の本籍と筆頭者を確認できます。戸籍そのものを取るより手軽です。

戸籍から家系図を作る|筆頭者を起点に家族を整理する

戸籍を読み解けても、文字だけでは家族のつながりが頭に入りにくいものです。そんなときは、戸籍の情報を家系図に起こすと、世代と続柄が一目で見渡せるようになります。

本サイトの家系図エディタなら、筆頭者を起点に父母・配偶者・子・兄弟姉妹を置いて、線で結ぶだけで一枚の家系図に整理できます。親子は実線、配偶者は二重線、離婚は二重斜線、養子は破線と、関係線を選び分けられるので、戸籍に出てくる養子縁組や離婚・再婚といった関係も正確に表せます。複数の戸籍(除籍・改製原戸籍)をまたいで集めた情報を一枚にまとめる下書きとしても便利です。和紙・免許状風のテンプレートも用意していますので、仏壇に飾れる本格的な仕上がりにもできます。登録は不要です。

戸籍を集めた後に家系図へ起こす流れは、戸籍から家系図を作る方法・調べ方でまとめています。

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戸籍を請求する前に確認すること

戸籍謄本や住民票を請求する前に、次の点を確認しておくと窓口や郵送でのやり取りがスムーズです。

  • 自分が筆頭者なのか、それとも親や配偶者が筆頭者なのかを、独身・既婚の別から見当をつけたか
  • 請求書には「本籍」と「筆頭者」の両方が必要になるため、この2つをセットで控えているか
  • 筆頭者が亡くなっていても戸籍の筆頭者名は変わらないことを踏まえ、故人の名前をそのまま記入する準備ができているか
  • 「筆頭者」を住民票の「世帯主」や旧制度の「戸主」と混同していないか

これらを事前に整理しておけば、戸籍を探すときに迷わず請求できます。

よくある質問

戸籍の筆頭者とは誰のことですか?
戸籍の筆頭者とは、その戸籍の先頭に記載される基準の人のことです。戸籍は「本籍」と「筆頭者」の組み合わせで特定するため、戸籍を探すための見出し・索引の役割を持ちます。家族の中で権限を持つ人という意味はなく、戸籍を見つけるための目印と考えると分かりやすいです。
戸籍の筆頭者は誰になりますか?
結婚(婚姻)のときに、夫婦どちらの氏(名字)を名乗るかを選び、その氏になった人が筆頭者になります。夫の氏を選べば夫、妻の氏を選べば妻が筆頭者です。結婚していない人は親の戸籍に入っているため、親(その戸籍を作った側)が筆頭者になります。
筆頭者が死亡したら筆頭者は変わりますか?
変わりません。筆頭者が亡くなっても、その人の氏名が引き続き戸籍の先頭に筆頭者として記載されます。筆頭者は戸籍を探すための見出しであり、見出しが変わると戸籍を特定できなくなるためです。亡くなった事実は本人の身分事項欄に「死亡」として記録されます。
筆頭者と世帯主はどう違いますか?
筆頭者は戸籍の言葉で「戸籍の先頭に記載される基準の人」、世帯主は住民票の言葉で「同じ住まいで暮らす世帯の代表者」です。基準にしている単位が違うため、同じ人が筆頭者でも世帯主でないことがあります。たとえば結婚していれば戸籍は別でも、親と同居していれば住民票では親が世帯主、ということが起こります。
自分の戸籍の筆頭者を確認するにはどうすればいいですか?
本籍地の役所で戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)を取ると、先頭に書かれている人が筆頭者です。また、本籍・筆頭者を記載する設定で住民票を取得しても確認できます。戸籍を請求するときは「本籍」と「筆頭者」の両方が必要になるため、この2つをセットで控えておくと便利です。

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家系図マニア

祖父の連絡先を探して戸籍をたどった経験から、家系図を作りはじめました。家族のつながりも、歴史上の一族や物語の関係図も、自分の手でたどれる入口にしたいと考えて個人で運営しています。行政書士・司法書士などの資格は持たないため、法的な判断が必要な場合は専門家への相談をおすすめしています。