戸籍謄本の委任状の書き方|無料テンプレート(Word・PDF)ダウンロード付き

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戸籍謄本の委任状の書き方|無料テンプレート(Word・PDF)ダウンロード付き

戸籍を代わりに取ってきてほしいと頼まれたとき、委任状がいるかどうかは頼んだ人と自分の続柄で決まります。父母や祖父母、夫や妻、子の戸籍なら自分の名前で請求できますが、結婚して別の戸籍に移った兄や姉、配偶者の親となると、そのままでは窓口で止められます。

委任状そのものは1枚の紙です。ただし書き漏らしが1か所あるだけで受け付けてもらえず、往復の手間がまるごと無駄になります。まずは様式を手元に用意して、埋めながら読み進めてください。

戸籍謄本の委任状テンプレート|Word・PDF・記入例をダウンロード

委任状の様式(無料・登録不要)

A4・1枚。戸籍謄本/抄本・除籍謄本・改製原戸籍・戸籍の附票・身分証明書に対応した汎用の書式です。

Word版はパソコンで入力してから印刷でき、PDF版は印刷して手書きで埋められます。記入例には、相続手続きのために、結婚して別戸籍に移った兄の戸籍を弟が代理で取る場面を想定した記載を入れてあります。

戸籍謄本の委任状が必要になる場面|委任状がいらない関係との境目

戸籍謄本を請求できるのは、原則としてその戸籍に記載されている本人と、その配偶者・直系尊属・直系卑属です(戸籍法第10条第1項)。この範囲なら、自分の名前で請求できるので委任状はいりません。

裏を返すと、この範囲から外れる人の戸籍を頼まれたときに委任状が要るということです。委任状があれば、その人の代理人として請求できます。

誰の戸籍を取るか 自分から見た関係 委任状
自分 本人 不要
夫・妻 配偶者 不要
父・母・祖父母・曽祖父母 直系尊属 不要
子・孫 直系卑属 不要
兄・姉・弟・妹(別戸籍) 傍系 必要
おじ・おば・いとこ 傍系 必要
配偶者の父母 姻族 必要
友人・知人 親族でない 必要
委任状がいらない関係・いる関係
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「自分」から見て、二重線で結んだ配偶者と、実線でまっすぐ上下につながる父母・祖母・子は、委任状なしで請求できます。同じ実線でも横に枝分かれした兄と、配偶者の母は、本人からの委任状が必要です。

図で見ると境目がはっきりします。まっすぐ上下につながる線(直系)と、二重線で結ばれた配偶者だけが委任状なしで、横に枝分かれした先は委任状が要る、という形です。

なお、この表の「必要」は、本人から委任を受けて代理人として請求する場合の話です。本人の委任をもらえないときでも、相続手続きなど自分の権利を行使するために戸籍が要るのであれば、正当な理由を示して自分の名前で請求する「第三者請求」という別の道があります(戸籍法第10条の2)。委任状で請求するなら「正当な理由」の説明は要らず、第三者請求で通すなら委任状は要らない、という関係です。両者の違いは戸籍の第三者請求・代理取得とは?で整理しています。

戸籍謄本の委任状の書き方|項目ごとの記入例

戸籍謄本の委任状の書き方|記入項目と続柄欄のポイント

委任状に決まった書式はありませんが、どの自治体でも求められる項目はほぼ共通です。配布している様式の並び順に沿って、書き方を見ていきます。

1
日付・あて先を書く
  • 委任状を作成した日を書きます。あて先は「◯◯市長 様」のように、請求先の市区町村長です。町村なら「◯◯町長 様」となります。本籍地の市区町村であって、住んでいる場所ではない点に注意してください。
2
委任者(本人)の欄を、本人が書く
  • 戸籍を取られる本人が、住所・氏名・生年月日・連絡先を自分で記入します。ここを代理人が代筆すると、委任の意思が確認できないため原則として受け付けられません。ただし、傷病や障害で自署できない場合は、代筆の理由や本人の意思確認を条件に認める自治体もあります。事情があるときは、書く前に請求先の市区町村へ相談してください。押印は多くの自治体で任意になりましたが、様式に押印欄がある場合は押しておくと確実です。
3
代理人(窓口へ行く人)の欄を書く
  • 実際に窓口へ行く人の住所・氏名・生年月日を書きます。ここに書いた氏名と、当日提示する本人確認書類の氏名が一致している必要があります。旧姓のままにしていないか確かめてください。
4
請求する戸籍を特定する
  • 本籍と筆頭者の氏名を書きます。本籍は住所とは別物で、番地までを正確に書かないと戸籍を探せません。分からないときは、住民票の写しを「本籍・筆頭者あり」で取ると確認できます。
5
証明書の種類と通数を書く
  • 戸籍謄本(全部事項証明書)なのか抄本(個人事項証明書)なのか、除籍謄本や改製原戸籍も要るのかを選び、それぞれ何通かを書きます。「一切の権限を委任します」だけでは、何を何通取ってよいのか読み取れず、受け付けてもらえないことがあります。

使用目的の欄には「相続手続きのため」「年金の請求のため」のように、何に使うかを具体的に書きます。提出先が決まっているなら、提出先名まで添えると窓口での確認が早く済みます。

委任状の続柄欄の書き方|本人・父・母・配偶者の書き分け

委任状でいちばんつまずきやすいのが続柄欄です。委任状には続柄を書く欄が2か所あることを、まず押さえてください。

続柄欄の場所 何を書くか
代理人の欄 委任者から見た代理人の続柄(長女・夫・友人 など)
請求する戸籍の欄 委任者から見た「必要な人」の続柄(本人・父・母 など)

このうち後者は、委任者自身の戸籍を頼まれた場合は「本人」と書きます。ここに代理人から見た続柄(母、など)を書いてしまう取り違えが、いちばん多い間違いです。あくまで委任状を書いた人から見た関係で統一します。

誰の戸籍を請求するか 続柄欄の書き方
委任者自身の戸籍 本人
委任者の父の戸籍
委任者の母の戸籍
委任者の夫の戸籍
委任者の妻の戸籍
委任者の長男の戸籍 長男

戸籍謄本の委任状でよくある不備|受け付けてもらえない書き方

窓口で差し戻される原因は、内容そのものより形式の不備がほとんどです。提出前に次を見直してください。

  • 代理人が委任者の欄を代筆している — 委任者の欄は本人が書きます。
  • 鉛筆や、こすると消えるボールペンで書いている — 改ざんできる筆記具は使えません。
  • 修正液で直している — 訂正は二重線を引いて書き直します。
  • 本籍を住所と取り違えている — 本籍は番地まで、住所とは別に書きます。
  • 通数が空欄 — 何通必要かを書かないと交付できません。
  • 証明書の種類が特定できない — 謄本・抄本・除籍・改製原戸籍のどれかを明示します。
  • コピーを提出している — 委任状は原本を提出します。
  • 作成日が入っていない — いつ委任したのかが分からない委任状は受け付けられません。

なお、「委任状は作成から3か月以内」と案内している自治体もありますが、法令上3か月の期限が定められているのは官庁・公署が作成した書面です(同規則第11条の4第2項)。本人が書いた委任状そのものに一律の有効期限はありません。とはいえ運用は自治体ごとに異なるので、日付が古くなったら書き直しておくのが安全です。

戸籍謄本の委任状と一緒に必要なもの|本人確認書類・手数料・郵送のとき

委任状だけでは請求は完了しません。窓口へ行く代理人が、次のものを持参します。

持ち物 内容
委任状(原本) 委任者本人が作成したもの
代理人の本人確認書類 運転免許証、マイナンバーカード、旅券、在留カードなど写真つきのもの1点
手数料 戸籍謄抄本は1通450円、除籍・改製原戸籍は1通750円
印鑑 様式に押印欄がある場合や、訂正が生じた場合に備えて

写真つきの本人確認書類がない場合は、健康保険の資格確認書や年金証書などを2点提示する方法もあります(戸籍法施行規則第11条の2)。手数料の金額は地方公共団体の手数料の標準に関する政令で定められた額で、全国ほぼ共通です。

郵送で請求する場合は、市区町村の交付請求書(ホームページからダウンロードできます)・委任状の原本・代理人の本人確認書類の写し・手数料分の定額小為替・返信用封筒を同封します。交付請求書を入れ忘れる不備が多いので、発送前に数え直してください。手順は戸籍の郵送請求のやり方戸籍謄本の役所での取り方にまとめています。

広域交付では戸籍謄本の委任状が使えない|代理請求・郵送ができない仕組み

2024年3月1日から、本籍地以外の市区町村の窓口でも全国の戸籍をまとめて請求できる「広域交付」が始まりました。家系図づくりでは何度も役所へ行かずに済む、たいへんありがたい仕組みです。

ただし広域交付では、委任状を持って代理人が請求することはできません。戸籍法第120条の2第2項は、広域交付でする請求について、郵送請求の規定(第10条第3項)と代理人に関する規定(第10条の3第2項)を適用しないと定めています。つまり請求できる本人が、自分で窓口へ行く必要があります

  • 広域交付を使えるのは、本人・配偶者・直系尊属・直系卑属だけです。
  • 代理人請求も郵送請求もできません。
  • 兄弟姉妹という続柄では、広域交付で相手の戸籍を請求できません(自分も入っている戸籍を取った結果、兄弟姉妹の記載が含まれるのは別です)。

親に頼まれて戸籍を取りに行く場合、親の直系である自分は本籍地以外の窓口でも広域交付を使えますが、それは自分が直系として請求しているからで、委任状によるものではありません。委任状で代理請求するなら、本籍地の市区町村へ請求することになります。広域交付の使いどころは戸籍の広域交付とはでくわしく扱っています。

委任状で集めた戸籍を家系図にまとめる|続柄を関係線に置き換える

委任状で集めた戸籍がそろったら、続柄の記載を家系図の関係線に置き換えていきます。委任状の続柄欄を正しく書けていれば、そのまま図に落とせます。

  • 親子 — 実線で結びます。
  • 配偶者(婚姻) — 二重線で横に結びます。
  • 離婚(元配偶者) — 二重線に斜線を重ねた二重斜線で表します。
  • 養子 — 破線で結び、実親子と区別します。

亡くなった方は二重枠で表します。線の意味は家系図の記号・線の意味を、戸籍の読み解き方は家系図の見方・読み方をご覧ください。

本サイトの家系図エディタなら、集めた戸籍の人物を並べて、実線・二重線・破線の関係線でそのまま図に起こせます。登録は不要です。

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戸籍を集めてから家系図に起こすまでの流れは、戸籍から家系図を作る方法・調べ方でまとめています。

戸籍謄本の委任状を出す前の最終チェック|窓口へ行く前の6項目

出発前に、この6点だけ確認してください。

  1. 委任者の欄は、本人の字で埋まっているか。
  2. 本籍を番地まで書いたか。住所と取り違えていないか。
  3. 証明書の種類と通数を、それぞれ書いたか。
  4. 続柄欄は、委任者から見た関係で統一されているか。
  5. 作成日が入っているか。
  6. 代理人の本人確認書類を持ったか。

ここまで埋まっていれば、あとは窓口で待つだけです。1枚の紙に少し手間をかけておくと、往復する時間をまるごと節約できます。

よくある質問

戸籍謄本の委任状に決まった様式はありますか?
全国共通の法定様式はありません。多くの市区町村が独自の様式を配布しているため、請求先の市区町村に指定様式があればそちらを使うのが確実です。指定がなければ、委任者・代理人・請求する戸籍・証明書の種類と通数が書かれた汎用の様式で問題ありません。本記事でもWord版とPDF版を無料で配布しています。
母の戸籍を代わりに取るのに委任状は必要ですか?
必要ありません。母は直系尊属にあたるため、子は自分の名前で請求できます(戸籍法第10条第1項)。委任状が必要になるのは、結婚して別戸籍に移った兄弟姉妹、配偶者の父母、おじ・おば・いとこ、友人など、本人・配偶者・直系血族から外れる人の戸籍を請求する場合です。
委任状の続柄欄には誰から見た続柄を書きますか?
すべて委任者(委任状を書いた本人)から見た続柄で統一します。委任者自身の戸籍を請求するなら「本人」、委任者の父の戸籍なら「父」です。代理人の欄も、委任者から見て「長女」「夫」のように書きます。代理人から見た関係を書いてしまう取り違えが多いので注意してください。
委任状は返してもらえますか?
戸籍の請求のためだけに作成した委任状は原本還付の対象外とされており、提出すると返却されません(戸籍法施行規則第11条の5第1項ただし書)。複数の市区町村へ請求する場合は、請求先ごとに委任状を用意してください。同じ市区町村で複数の戸籍が必要なら、1枚にまとめて書けば1回で済みます。
Word版に入力して印刷し、氏名だけ手書きで署名すればよいですか?
その使い方で問題ありません。住所・生年月日・請求する戸籍などをパソコンで入力し、印刷した紙に委任者本人が氏名を自署するのが、書き間違いを防ぐうえでも確実です。氏名まで印字してしまうと、本人が書いたことを窓口で確認できないため、氏名だけは手書きにしてください。提出するのは印刷した原本で、コピーは使えません。
広域交付を委任状で代理請求できますか?
できません。本籍地以外の市区町村でまとめて請求できる広域交付では、代理人請求と郵送請求ができないと定められています(戸籍法第120条の2第2項)。請求できる本人・配偶者・直系血族が自分で窓口へ行く必要があります。委任状で代理請求する場合は、本籍地の市区町村へ請求してください。

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祖父の連絡先を探して戸籍をたどった経験から、家系図を作りはじめました。家族のつながりも、歴史上の一族や物語の関係図も、自分の手でたどれる入口にしたいと考えて個人で運営しています。行政書士・司法書士などの資格は持たないため、法的な判断が必要な場合は専門家への相談をおすすめしています。