【図解】故人(亡くなった人)の家系図の書き方|二重枠と没年

祖父母の戸籍謄本を前に、名前の欄をなぞりながら「この枠、亡くなった人はどう書けばいいんだろう」と手が止まる方は少なくありません。生きている人と同じ枠で書いてしまうと、あとで見返したときに誰が存命か分からなくなってしまいます。家系図では、こうした故人と現存者の区別を、枠の形と線の扱いだけで解決できます。
目次
家系図で故人(亡くなった人)はどう表す|二重枠が基本
家系図では、すでに亡くなった方(故人)を、人物の枠を二重にして表すのが一般的です。生きている方は一重の枠、亡くなった方は二重の枠、と描き分けることで、世代をさかのぼっても「どなたが存命か」がひと目で分かります。
- 現存者 — 通常の一重の枠(□・○や角丸の枠)で表します。
- 故人 — 枠を二重にして区別します。生没年を添えると、より明確になります。
人物記号そのものの意味(男性=□、女性=○など)は、家系図の記号・線の意味でくわしく図解しています。あわせてご覧ください。
家系図での故人の書き方|没年・享年・生没年の記し方

故人を二重枠にしたら、可能であれば生没年を添えます。これにより、いつ生まれていつ亡くなった方かが伝わり、家系図が記録としての価値を持ちます。記し方にはいくつかの形があります。
| 記し方 | 例 | 使いどころ |
|---|---|---|
| 生没年(西暦) | 1940–2018 | もっとも分かりやすく、世代の流れを追いやすい |
| 生没年(和暦) | 昭和15年–平成30年 | 和風・伝統的な体裁にそろえたいとき |
| 享年・行年 | 享年78(数え年の場合) | 年齢を強調したいとき。生没年と併記も可 |
| 没年のみ | 没 2018 | 生年が不明な古いご先祖など |
生没年は「西暦」でそろえると追いやすい
複数の世代を載せる家系図では、生没年を西暦でそろえると、世代の前後関係が一目で分かります。和暦(昭和・平成など)は伝統的な趣がありますが、元号をまたぐと年数の計算がしにくくなります。和暦を使う場合は、図全体で表記を統一しましょう。
享年・行年の数え方には流儀がある
「享年(きょうねん)」は、この世に生きた年数を表す言葉です。古くは数え年で記すのが慣わしで、その場合は満年齢より1〜2歳多くなります。最近は満年齢で記すことも増えています。「行年(ぎょうねん)」もほぼ同じ意味で使われます。どちらを使うか、数え年か満年齢かは、家やお寺の慣習にそろえると無難です。
故人の家系図記法で間違えやすいポイント|線は消さない
故人を書くときに、つい間違えやすいのが「線の扱い」です。亡くなったからといって、その方につながる線を消してはいけません。
- 線は残す — 故人であっても、親子(実線)・配偶者(二重線)の関係は基本的にそのまま残します。線を消すと「もともと関係がなかった」ことになり、家系のつながりが途切れてしまいます。
- 故人どうしもつなぐ — 亡くなった夫婦は、二重線(配偶者線)で結んだままにします。生死にかかわらず、関係そのものは変わりません。
- 離婚とは区別する — 「亡くなった」ことと「離婚した」ことは別です。死別を斜線で表すと離婚(二重斜線)と紛らわしくなるため、死別は枠を二重にして示し、配偶者線はそのまま残します。
つまり、故人かどうかは「枠」で、関係は「線」で表す、と役割を分けて考えると間違えません。
戒名・俗名をどう扱うか
仏壇まわりで使う家系図や過去帳では、戒名(法名)を記すこともあります。家系図に戒名を入れる場合は、生前のお名前(俗名)と併記すると、誰のことか分かりやすくなります。ただし、続柄や世代を追うことが目的の家系図では、まず俗名(フルネーム)を主にし、戒名は補助として小さく添える程度にすると、図が読みやすく保てます。
故人を含む家系図を作る方法|家系図テンプレート・エディタ
手書きで故人を二重枠にして生没年を書き込むのは、人数が増えるほど手間がかかります。家系図テンプレートやオンラインの作成ツールを使えば、故人の表示や生没年をあとから自由に直せて、印刷や共有もかんたんです。
本サイトの家系図エディタは、没年を入力すると自動で故人として表示し、二重枠で現存者と描き分けられるよう作られています。関係線(実線・二重線・二重斜線・破線)も選ぶだけで正しく引けるので、記法を一つずつ覚えていなくても、整った家系図に仕上がります。
和紙・免許状風のテンプレートも用意していますので、ご先祖を敬う気持ちにふさわしい、落ち着いた仕上がりにできます。登録は不要で、ブラウザですぐに使えます。
家系図全体の書き方の流れは、家系図の書き方完全ガイドでまとめて解説しています。これから家系図を作る方は、あわせてご覧ください。
故人を書く前に確認すること
- 生没年の元になる資料(戸籍・過去帳など)が手元にあるか、なければ分かる範囲で確認したか
- 生没年を西暦・和暦のどちらでそろえるか、図全体で表記を統一する方針を決めたか
- 亡くなった方につながる親子・配偶者の線を消さず残すつもりで描けているか
- 死別(二重枠)と離婚(二重斜線)を混同していないか、線を引く前に見分けがついているか
よくある質問
家系図で亡くなった人はどう表しますか?
家系図に没年や享年は必要ですか?
亡くなった人の線は消してもいいですか?
死別と離婚は家系図で同じように書きますか?
家系図に戒名は書いたほうがいいですか?
AUTHOR
家系図マニア
祖父の連絡先を探して戸籍をたどった経験から、家系図を作りはじめました。家族のつながりも、歴史上の一族や物語の関係図も、自分の手でたどれる入口にしたいと考えて個人で運営しています。行政書士・司法書士などの資格は持たないため、法的な判断が必要な場合は専門家への相談をおすすめしています。