【図解】家系図の認知・非嫡出子の書き方|婚姻線と親子線

認知とは、婚姻関係にない父が、子を自分の子であると法的に認める手続きを指します。この手続きが済むまで、父と子のあいだに法律上の親子関係は生まれません。家系図ではこの「線でつながっているかどうか」がそのまま関係の有無を映すため、婚姻していない父母を配偶者線(二重線)で結ばない、という一点さえ押さえれば、認知や非嫡出子の書き方はほぼ迷わなくなります。
目次
家系図で認知・非嫡出子はどう書く|婚姻線で結ばない
家系図での書き方の核心は、父母が婚姻関係にあるかどうかを線で表し分ける点にあります。
- 婚姻している夫婦 — 配偶者線(二重線)で結びます。その子は嫡出子として、配偶者線の中点から親子線(実線)を下ろします。
- 婚姻関係にない父母 — 配偶者線(二重線)では結びません。子は、母・父それぞれから親子線(実線)でつなぎます。
つまり、「父母が線で結ばれているか」を見れば、婚内・婚外の関係が伝わるという仕組みです。子自身を特別な記号で区別する必要はなく、親どうしの線の有無で表現します。
人物記号そのものの意味(男性=□、女性=○など)や関係線の種類は、家系図の記号・線の意味でくわしく図解しています。あわせてご覧ください。
嫡出子と非嫡出子の違い|家系図に関わる基礎

書き分けの前提として、用語を整理しておきましょう。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 嫡出子(ちゃくしゅつし) | 法律上の婚姻関係にある夫婦の間に生まれた子 |
| 非嫡出子(婚外子) | 法律上の婚姻関係にない男女の間に生まれた子。民法では「嫡出でない子」と表記 |
| 認知(にんち) | 婚姻外で生まれた子を、父(または母)が自分の子であると法的に認めること |
母と子の関係は、出産(分娩)の事実によって当然に生じます。そのため、家系図でも母と子は親子線でそのまま結べます。一方、父と子の法律上の関係は、婚姻外では認知によって初めて生じる点が、書き方に関わってくる大切なポイントです。認知が実務で問題になるのは、主にこの父子関係です。
家系図での認知の書き方|認知後に父子の線を引く
認知は、婚姻外で生まれた子について、父が法的に自分の子と認める手続きです(民法779条)。認知によって父と子に法律上の親子関係が生まれ、その効力は子の出生時にさかのぼるとされています(民法784条)。ただし、すでに第三者が得た権利を害することはできません。
家系図では、この関係を次のように描きます。
- 認知された子 — 母とは親子線(実線)で結び、認知した父とも親子線(実線)で結びます。父母どうしは婚姻していないので、配偶者線(二重線)は引きません。
- まだ認知されていない子 — 法律上の父子関係がない段階では、父との親子線は引かず、母とのみ親子線で結びます。事実関係が定まってから父子の線を加える、という考え方です。
養子縁組による親子(破線)とは意味が異なる点にも注意します。認知は「血のつながりのある実の父子」を法的に確定するもので、家系図では実親子と同じ実線で結びます。養親子を表す破線(養子の書き方)とは描き分けます。
認知・非嫡出子と相続|家系図と戸籍で関係を残す
認知された子は、父の法律上の子として、相続権を持ちます。かつては非嫡出子の相続分を嫡出子の2分の1とする規定がありましたが、2013年(平成25年)9月の最高裁大法廷の違憲決定を受けた民法改正により、現在は嫡出子と同等になっています。家系図で関係を正しく残しておくことは、相続を考えるうえでも意味があります。
戸籍の面では、父が認知すると、父の戸籍の身分事項欄に認知の事実が記載され、子の戸籍にも父の氏名が記されます。ただし、認知されても子の氏(名字)や戸籍が自動的に父のものになるわけではなく、変更には別の手続きが必要です。
認知・非嫡出子を含む家系図を作る方法|テンプレート・エディタ
婚内・婚外の関係や認知を線で正しく表すのは、手書きでは少し気をつかう作業です。家系図テンプレートやオンラインの作成ツールを使えば、配偶者線(二重線)と親子線(実線)を選んで引くだけで、関係を整理して残せます。
本サイトの家系図エディタは、人物を追加して関係線(実線・二重線・二重斜線・破線)を選ぶだけで、整った家系図に仕上がります。婚姻関係にない父母は配偶者線で結ばず、子を父母それぞれから親子線でつなぐ、といった描き分けも手軽です。記法を一つずつ覚えていなくても、迷わず作れるよう作られています。
和紙・免許状風のテンプレートも用意していますので、家族の記録としてふさわしい、落ち着いた一枚に仕上げられます。登録は不要で、ブラウザですぐに使えます。
家系図全体の書き方の流れは、家系図の書き方完全ガイドでまとめて解説しています。これから家系図を作る方は、あわせてご覧ください。
家系図の認知・非嫡出子の書き方まとめ|線の有無で判断する
判断に迷ったときは、父母どうしが配偶者線で結ばれているかどうかに立ち返ってください。線があれば嫡出子、なければ非嫡出子として、子への親子線は母から先に引き、父との線は認知が確定してから加える——この順序さえ守れば、事実関係を過不足なく残せます。相続や戸籍上の扱いに具体的な疑問がある場合は、本文で触れた専門家への相談もあわせて検討してください。
よくある質問
家系図で非嫡出子(婚外子)はどう書きますか?
認知された子はどう書きますか?
嫡出子と非嫡出子は家系図で書き分けますか?
認知と養子は家系図で同じ線ですか?
認知された子に相続権はありますか?
AUTHOR
家系図マニア
祖父の連絡先を探して戸籍をたどった経験から、家系図を作りはじめました。家族のつながりも、歴史上の一族や物語の関係図も、自分の手でたどれる入口にしたいと考えて個人で運営しています。行政書士・司法書士などの資格は持たないため、法的な判断が必要な場合は専門家への相談をおすすめしています。