家系図とジェノグラム・系図・相関図の違い|目的別の使い分け

家系図は、親子・夫婦・養子など、血縁と婚姻によるつながりを世代で整理する図です。ジェノグラムはそこへ同居、関係の質、健康などを加えて家族の状況を分析し、相関図は血縁に限らない人間関係まで扱います。系図は家系図とほぼ同じ意味ですが、歴史的な家や家督の流れを指す場面でよく使われます。家族支援を目的とするジェノグラムは3世代程度を扱うことが多いため、先祖を広く記録する家系図とは、必要な情報の範囲も異なります。
目次
家系図・ジェノグラム・系図・相関図の違い|一覧で比較
まずは4つの図の違いを、一覧で見比べてみましょう。
| 図の種類 | 主な目的 | 表す関係 | 使う場面 |
|---|---|---|---|
| 家系図 | 血縁・婚姻を記録する | 親子・夫婦・養子など | 終活・相続・ルーツ調べ |
| ジェノグラム | 家族の状況を分析する | 血縁+同居・関係の質・健康など | 医療・福祉・心理 |
| 系図 | 家の系譜を伝える | 親子・家督の継承など | 歴史・学術・旧家 |
| 相関図 | 人物の関係を示す | 血縁に限らない人間関係 | ドラマ・組織・解説 |
おおまかに言えば、家系図と系図は「血縁・婚姻」を、ジェノグラムは「家族の状況」を、相関図は「血縁に限らない関係」を表す図です。次の章から、家系図との違いを一つずつ見ていきます。
家系図とジェノグラムの違い|医療・福祉で使うジェノグラム

ジェノグラム(genogram)は、家系図をもとに、家族の状況をより詳しく書き込んだ図です。医療・看護・福祉・心理などの分野で、家族全体を理解するために使われます。
家系図が血縁・婚姻の「つながり」を中心に描くのに対し、ジェノグラムはそこに次のような情報を加えます。
- 同居・世帯 — 誰と誰が一緒に暮らしているかを囲んで示します。
- 関係の質 — 親密・対立・疎遠といった関係の状態を、特別な線で表します。
- 健康・経過 — 病歴や、家族に起きた出来事などを書き添えることがあります。
つまりジェノグラムは、主に3世代程度の家族を見渡し、「この家族にどんな力が働いているか」を読み取るための図です。家系図が記録・鑑賞を目的とするのに対し、ジェノグラムは支援や分析を目的とする、という違いがあります。
家系図と系図の違い|呼び方と歴史的なニュアンス
「系図(けいず)」は、家系図とほぼ同じ意味で使われる言葉です。実際、両者を厳密に区別しない場面も多くあります。ただし、ニュアンスには違いがあります。
- 系図 — 古くから使われてきた言葉で、武家や旧家、社寺の系譜など、歴史的・伝統的な家の流れを指すことが多い言葉です。「源氏系図」「徳川系図」のように使われます。
- 家系図 — 近現代に広まった言い方で、一般のご家庭が自分の家族の血縁関係をまとめた図を指すことが多い言葉です。
どちらも親子や家の継承を中心に描く点は共通しています。歴史上の家をたどるときは「系図」、自分の家族を記録するときは「家系図」と、場面で呼び分けられることが多い、と覚えておくとよいでしょう。
家系図と相関図の違い|血縁に限らない人物相関図
人物相関図は、登場人物どうしの関係を図にしたものです。家系図と大きく違うのは、血縁に限らない関係を表す点です。
- 家系図 — 親子・夫婦・養子など、血縁と婚姻による関係を、世代をそろえて描きます。
- 相関図 — 友人・恋人・敵対・上司と部下など、あらゆる人間関係を、矢印や線で自由に描きます。世代をそろえる決まりもありません。
ドラマやアニメの登場人物、会社の組織、事件の関係者など、「血縁ではない関係」を分かりやすく示したいときに使われるのが相関図です。一方、血縁と婚姻を世代で正確にたどりたいときは家系図が向いています。
目的に合う図を選ぶ|家系図が向いているケース
ここまでの違いをふまえ、目的別にどの図が向いているかを整理します。
| やりたいこと | 向いている図 | ひとこと |
|---|---|---|
| ルーツ・先祖を記録したい | 家系図 | 血縁と婚姻を世代で残す |
| 相続の関係を整理したい | 家系図 | 相続人の範囲を正確に |
| 家族の支援・心理分析 | ジェノグラム | 関係の質や同居も書き込む |
| 歴史上の家をたどる | 系図 | 伝統的な家の系譜 |
| 血縁以外の関係を示す | 相関図 | 自由な人間関係の図 |
ご家庭でルーツや家族を記録に残す、相続を整理する、といった目的であれば、選ぶべきは家系図です。血縁と婚姻を一般的な記法で整理すれば、家族のつながりを長く残せます。
家系図を作るなら|家系図テンプレート・エディタ
家系図を作るなら、オンラインの作成ツールが便利です。記号や関係線を選ぶだけで、親子・夫婦・養子などの関係を正しく描けます。
本サイトの家系図エディタは、実線(親子)・二重線(夫婦)・二重斜線(離婚)・破線(養子)といった関係線を、選ぶだけで引けるよう作られています。記法を覚えていなくても、整った家系図に仕上がります。和紙・免許状風のテンプレートも用意していますので、仏壇に飾れる本格的な仕上がりにできます。登録は不要で、ブラウザですぐに使えます。
家系図の書き方そのものは、家系図の書き方完全ガイドでまとめて解説しています。あわせてご覧ください。
家系図とジェノグラムの違い|目的から選ぶ基準
選ぶ基準は、図に何を読み取らせたいかです。血縁と婚姻を長く残すなら家系図、家族支援のために同居や関係の質まで見るならジェノグラム、血縁以外の関係が中心なら相関図が合います。名称から決めるのではなく、記録・分析・関係説明のどれを優先するかを先に定めると、必要な情報を絞れます。
よくある質問
家系図とジェノグラムの違いは何ですか?
家系図と系図は同じですか?
家系図と相関図はどう違いますか?
ジェノグラムは自分でも作れますか?
家族の記録を残すならどれを選べばいいですか?
AUTHOR
家系図マニア
祖父の連絡先を探して戸籍をたどった経験から、家系図を作りはじめました。家族のつながりも、歴史上の一族や物語の関係図も、自分の手でたどれる入口にしたいと考えて個人で運営しています。行政書士・司法書士などの資格は持たないため、法的な判断が必要な場合は専門家への相談をおすすめしています。