保育園の入園申込書の続柄の書き方|同居家族欄の記入例
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保育園の入園申込書の様式は、市町村ごとに作られています。全国共通の1枚があるわけではないので、同居家族欄の見出しも「入園児童との続柄」「世帯主との続柄」「保護者との続柄」と自治体によってばらつきます。
そして、この見出しの一語で誰を起点に書くかが変わります。書き方の正解は様式の中にあるので、記入する前に欄の見出しを声に出して読むのが、いちばん確実な確認方法です。
目次
入園申込書の同居家族欄|見出しの一語で起点が決まる
同居家族欄の見出しは、大きく次の3通りに分かれます。
| 欄の見出し | 起点 | 申込児童本人の行の書き方 |
|---|---|---|
| 入園児童との続柄 | 申込児童 | 本人(児童の行を設けない様式もある) |
| 世帯主との続柄 | 世帯主 | 子 |
| 保護者との続柄 | 保護者 | 子 |
たとえば我孫子市の保育園入園申込書は「入園児童との続柄」という見出しで、記入例では父・母・兄・弟・祖父と並んでいます。申込児童を中心に置いた書き方です。
一方、住民票の写しをそのまま転記させる様式では「世帯主との続柄」となり、住民票と同じく世帯主を起点にします。同じ家族でも、父から見れば申込児童は「子」、児童から見れば父は「父」と、書く言葉が入れ替わります。
申込児童から見た続柄の記入例|父・母・兄・祖父
「入園児童との続柄」と書かれている様式では、申込児童を起点に、同居している家族を一人ずつ並べます。上の家系図の家族なら、次のようになります。
| 氏名 | 続柄 | 備考欄に書くとよいこと |
|---|---|---|
| 我孫子 太郎 | 父 | 勤務先・勤務時間(就労証明書と一致させる) |
| 我孫子 花子 | 母 | 同上 |
| 我孫子 一郎 | 兄 | 在園中・申込中の別 |
| 我孫子 和夫 | 祖父 | 就労や健康状態を書かせる様式もある |
兄弟姉妹は「長男」「二女」ではなく「兄」「姉」「弟」「妹」で足ります。年齢や生年月日を書く欄が隣にあり、そこで上下関係が分かるためです。戸籍のように出生順を示す必要はありません。
児童本人の行を設ける様式では、そこは「本人」と書きます。児童を起点にした欄なので、自分自身を指す言葉になるわけです。
世帯主から見た続柄になっている様式|住民票と同じ書き方

「世帯主との続柄」の欄は、住民票の続柄欄と同じ考え方です。世帯主が父なら、母は「妻」、申込児童と兄は「子」、祖父は「父」、祖母は「母」になります。世帯主本人の行は、住民票では「世帯主」です(申込書の様式によっては「本人」と書かせるものもあるので、記入例に従ってください)。
住民票の続柄は、子の出生順を区別せずまとめて「子」と書くのが原則です。申込児童も兄も同じ「子」になるため、どちらが申込児童なのかは氏名と生年月日で見分けてもらう形になります。
住民票の続柄の細かな書き方は続柄「子」の書き方にまとめています。書類ごとの起点の違いを一覧で見たいときは書類別の続柄の書き方一覧が早いはずです。
保護者との続柄は「子」|認定申請書が法令で求めている項目
保育園の申込みは、多くの自治体で「教育・保育給付認定申請」と同時に行います。この認定申請書に何を書くかは、子ども・子育て支援法施行規則の第2条で決められています。
同条第1項第2号は、申請書に子どもの氏名・生年月日・個人番号と「当該小学校就学前子どもの保護者との続柄」を記載するよう定めています。つまり法令が求めているのは保護者を起点にした続柄で、通常は「子」です。
同居家族欄が自治体ごとに違っていても、この認定申請の部分だけは全国共通の項目です。ここで「子」と書くのは子どもの氏名・生年月日を書く欄に置かれた「保護者との続柄」、つまり児童本人について答える欄です。同居家族を一覧で書く欄の見出しが同じ「保護者との続柄」でも、そちらは家族一人ひとりの行を保護者から見て書く欄なので、祖父の行は「祖父」、配偶者の行は「妻」「夫」になります。同じ言葉の欄が2か所にあると考えて、どちらの欄なのかを先に見分けてください。
同居家族欄に書く範囲|住所が同じでも世帯が違うとき
同居家族欄は、原則として申込児童と生活をともにしている家族を書く欄です。判断に迷いやすいのは次のような場面です。
| 場面 | 考え方 |
|---|---|
| 別居の祖父母 | 書かない。ただし送迎や保育の協力があれば別の欄で聞かれることがある |
| 同じ建物の二世帯住宅 | 住民票の世帯を分けていても同居として扱う自治体がある。書いたうえで、玄関・生計が分かれていることを備考欄で説明する |
| 単身赴任中の父 | 同居家族として書き、備考欄に単身赴任と赴任先を記入する |
| 里帰り出産で一時的に別居 | 住民票のある世帯を基準に書き、事情を備考欄に添える |
どの範囲まで書くかは自治体の説明書きが優先します。迷ったら書いたうえで、その事情を備考欄に一行添えるのが安全です。空欄にすると事情が伝わらず、確認の電話で手続きが止まります。
ひとり親世帯の書き方|同居の実態を書き、加点は別の欄で申告する
ひとり親の場合、同居家族欄には実際に一緒に暮らしている人だけを書きます。離婚した元配偶者は同居していなければ書きません。
ただし、ひとり親であることは利用調整で加点される自治体がほとんどです。同居家族欄とは別に、ひとり親を申告する欄や、戸籍全部事項証明書・児童扶養手当証書の写しを求める欄が用意されています。同居家族欄で「母」の行が1つしかないことだけでは、ひとり親だと伝わりません。
離婚が成立していない別居中の場合は扱いが分かれます。同居していない配偶者は同居家族欄に書かないのが基本ですが、ひとり親としての加点は「離婚調停中」などの証明を求められることが多く、自治体ごとに条件が違います。申込みの前に窓口で確認しておきたい点です。
祖父母と同居しているとき|就労状況まで書かせる様式がある
祖父母と同居していると、同居家族欄に祖父・祖母の行が増えるだけでなく、その就労状況や健康状態を書く欄が現れることがあります。市町村は保育所が不足するときに利用調整を行うと児童福祉法第24条第3項が定めており、同居の祖父母が日中に保育できる状態かどうかが調整の材料になるためです。
不利になりそうだからと祖父母を書かずにおくのは避けてください。住民票と突き合わせれば分かることですし、記載が食い違えば申込み全体の信頼性に関わります。
むしろ、書いたうえで実情を添えるほうが伝わります。たとえば祖母に介護が必要な場合、子ども・子育て支援法施行規則は保育を必要とする事由の一つに「同居の親族を常時介護又は看護していること」を挙げています。介護している家族がいるという事実は、申込みを弱める材料ではなく、保育の必要性そのものの根拠になり得ます。
事実婚・再婚のとき|住民票の続柄と申込書の続柄
婚姻届を出していないパートナーと暮らしている場合、住民票では内縁関係が確認されれば「夫(未届)」「妻(未届)」、そうでなければ「同居人」と記載されるのが一般的です。同性パートナーの記載は自治体ごとに扱いが分かれます。入園申込書では、まず住民票の記載に合わせるのが基本です。
同居家族欄が申込児童を起点にしている様式では、児童とパートナーの関係をどう書くかが問題になります。養子縁組をしていれば「父」「母」です。縁組をしていない場合は、法律婚か事実婚かで書き方が分かれます。
再婚して法律上の婚姻関係がある相手なら、児童から見れば一親等の姻族にあたるので、「母の夫」「父の妻」あるいは「継父」「継母」と書くのが実務上の書き方です。婚姻届を出していない事実婚の相手は、住民票の記載に合わせて「母の夫(未届)」と書くか、自治体の手引きに従って「同居人」と書きます。いずれも様式の記入例と手引きが優先で、迷ったら窓口に確かめるのが確実です。
パートナーの続柄の考え方は続柄「同居人・パートナー」とはで詳しく整理しています。再婚して連れ子と養子縁組をした場合の親子関係も、あわせて確認しておくと迷いません。
家系図で同居家族を整理してから申込書を開く
入園申込書の同居家族欄でつまずくのは、続柄の言葉を知らないからではなく、誰を起点に、どこまでの範囲を書くのかが決まっていないためです。三世代同居や再婚を経た家族ほど、頭の中だけでは整理しきれません。
申込書を開く前に、同居している人を一枚の図にしておくと作業が速くなります。誰と誰が親子で、誰が同じ世帯なのかが見えていれば、起点が児童でも世帯主でも同じ図から書き分けられます。
当サイトの家系図エディタなら、親子を実線、配偶者を二重線、養子を破線で描き分けられます。家系図で一般的に使われる書き方に沿っているので、養子縁組をした子や再婚相手の連れ子も、実際の関係のまま図にできます。翌年の継続申込みや、きょうだいの申込みでもそのまま使えます。
AUTHOR
家系図マニア
祖父の連絡先を探して戸籍をたどった経験から、家系図を作りはじめました。家族のつながりも、歴史上の一族や物語の関係図も、自分の手でたどれる入口にしたいと考えて個人で運営しています。行政書士・司法書士などの資格は持たないため、法的な判断が必要な場合は専門家への相談をおすすめしています。