エンディングノートと家系図|家族に残す親族関係の整理術

最終更新 by 家系図マニア
終活相続家系図
エンディングノートと家系図|家族に残す親族関係の整理術

葬儀の連絡先を家族が探せず、電話帳を端から順にたどった——そんな場面に立ち会った方は少なくありません。エンディングノートに親族の連絡先や続柄を書いていても、関係が文章だけだと、いざというときに読み解くのに時間がかかります。親族関係の整理は、終活の中でも見落とされがちですが、家族の負担を大きく左右する部分です。

終活全般での家系図の役割は終活・相続のための家系図で、終活で取りかかることの全体像は終活でやることと家系図でくわしく扱っています。

エンディングノートとは|遺言との違い

エンディングノートは、自分にもしものことがあったときに備えて、家族へ伝えたい情報や思いを書き留めておくノートです。決まった様式はなく、市販のものや自治体配布のもの、自作のものなど自由に使えます。

よく似たものに遺言書がありますが、役割は異なります。

項目 エンディングノート 遺言書
目的 思い・情報を家族へ伝える 財産の分け方などを法的に定める
法的効力 なし あり(要件を満たした場合)
様式 自由 法律で定められた方式が必要
書く内容 連絡先・親族関係・希望・財産の所在など 相続分の指定・遺贈など

エンディングノートは自由に書ける反面、何を書けば家族が助かるかが分かりにくいものです。そこで役立つのが、親族関係を一目で示す家系図です。

エンディングノートに家系図を残す理由|家族が困らない

エンディングノートに家系図を添えて家族に残すイメージ

エンディングノートに家系図を添えておくと、残された家族が親族関係を一目で把握できます。とくに次のような場面で役立ちます。

  • 連絡先が分かる — 訃報を誰に伝えればよいか、親戚関係とあわせて整理できます。
  • 相続人の見当がつく — 配偶者・子・兄弟姉妹など、相続人になりうる人を家族が把握できます。
  • 親戚づきあいが引き継げる — 普段会わない親戚との関係も、図で残せば伝わります。

下の家系図は、本人を中心に両親・配偶者・子を並べた、エンディングノートに残す三世代の例です。すでに亡くなった父は故人として二重枠で、親子は実線、配偶者は二重線で描き分けています。

エンディングノートに残す家系図の例(本人を中心に三世代)
この家系図を編集
本人を中心に、両親(父は故人・二重枠)・配偶者・子2人を並べた三世代の家系図。エンディングノートにこうした図を添えておくと、家族が親族関係や連絡先、相続人の見当を一目でつけられます。

エンディングノートの家系図に書く項目|何を残すか

エンディングノートの家系図には、名前と続柄だけでなく、家族が動くときに役立つ情報を添えておくと親切です。書いておきたい項目の例です。

  • 氏名と続柄 — 本人から見た関係(長男・妹・叔父など)を明記します。
  • 連絡先 — 訃報や相続の連絡が必要な親族の電話・住所など。
  • 生年・没年 — 故人は没年を入れ、二重枠で故人と分かるようにします。
  • ひとことメモ — 「疎遠だが相続人」「葬儀に呼びたい」など、家族への申し送り。

続柄の正しい書き方や呼び方に迷ったら、続柄の書き方一覧もあわせてご覧ください。図にすると、文章で書くより関係が直感的に伝わります。

エンディングノートと相続関係説明図の使い分け

似たものに、相続手続きで使う相続関係説明図があります。役割が違うので、使い分けを押さえておきましょう。

  • エンディングノートの家系図 — 家族が困らないための覚書。連絡先や思いも添えられる、自由な整理。
  • 相続関係説明図 — 相続が始まった後、法務局や金融機関などの相続手続きで使う図。戸籍にもとづいて作ります。

エンディングノートで作った家系図は、いざ相続が始まったときに、相続関係説明図を作る下書きとしても役立ちます。両者の関係や正式な図の書き方は相続関係説明図の書き方で、相続全体の流れは相続手続きの全体像と必要書類で解説しています。

和風テンプレートで家系図を残す|エディタで作る

エンディングノートに添える家系図は、手書きでも作れますが、家系図エディタを使うときれいに整理できます。本サイトのエディタは、インストール不要で、本人を中心に両親・配偶者・子・兄弟姉妹を並べられます。配偶者(二重線)・親子(実線)・養子(破線)を記法どおりに描き分けられ、故人は二重枠で表せます。

和紙の風合いのテンプレートを選べば、エンディングノートに綴じても落ち着いた仕上がりになります。作った図は画像やPDFに書き出せるので、印刷してノートに挟んだり、家族と共有したりできます。登録は不要で、データはお使いの端末に保存されます。

\インストール不要・ブラウザで完結/
エンディングノート用の家系図を作る
和風テンプレートで落ち着いた仕上がり
画像・PDF書き出し対応

エンディングノートに家系図を挟む前に確認すること

  • 本人から見た続柄が正しいか(長男・妹・叔父など)を書き終えたあとに読み返す
  • 連絡先を載せる場合、個人情報として書きすぎていないかを見直す
  • 故人には没年を入れて二重枠にし、生きている人と混同しないようにする
  • 「疎遠だが相続人」など、家族への申し送りメモを残す欄を用意する
  • ノートに挟む前に、印刷・PDF書き出しで別途データも保管しておく

よくある質問

エンディングノートと遺言書はどう違いますか?
エンディングノートは家族へ思いや情報を伝えるための覚書で、法的効力はありません。様式も自由です。一方、遺言書は財産の分け方などを法的に定めるもので、法律で決められた方式を満たす必要があります。財産の分け方を法的に指定したい場合は、遺言書を別に用意します。
エンディングノートに家系図を入れると何が良いですか?
家族が親族関係を一目で把握できます。訃報を誰に伝えるか、相続人になりうるのは誰か、普段会わない親戚とのつながりはどうか、といったことが図で伝わります。文章で書くより直感的で、残された家族の負担を減らせます。
家系図にはどこまで書けばよいですか?
まずは本人を中心に、両親・配偶者・子・兄弟姉妹といった身近な家族から始めれば十分です。氏名・続柄に加え、連絡が必要な親族の連絡先や、故人の没年、ひとことメモを添えると家族が動きやすくなります。個人情報が不安な場合は、図には名前と続柄だけを書き、連絡先は別記しても構いません。
エンディングノートの家系図は相続にも使えますか?
そのまま正式書類になるわけではありませんが、相続が始まったときに相続関係説明図を作る下書きとして役立ちます。相続関係説明図は戸籍にもとづいて作る図で、法務局や金融機関などの相続手続きで使います。エンディングノートで親族関係を整理しておくと、相続手続きの出発点がスムーズになります。

AUTHOR

家系図マニアのプロフィール画像

家系図マニア

祖父の連絡先を探して戸籍をたどった経験から、家系図を作りはじめました。家族のつながりも、歴史上の一族や物語の関係図も、自分の手でたどれる入口にしたいと考えて個人で運営しています。行政書士・司法書士などの資格は持たないため、法的な判断が必要な場合は専門家への相談をおすすめしています。