北欧神話の神々の家系図|オーディン・トール・ロキの系譜
当サイトのリンクには広告がふくまれています。

北欧神話で、トールとロキは兄弟ではありません。トールはオーディンと大地の女神ヨルズの子です。ロキはファールバウティとラウフェイの子で、オーディンとは義兄弟の契りを結んだ存在として語られます。
現代作品の設定を先に知っていると、ここで系譜を取り違えやすくなります。北欧神話そのものの親子関係に戻り、オーディン側とロキ側を別の枝として見ると整理できます。
北欧神話の神々の家系図|オーディンとロキの二系統
左側にボルとベストラから生まれたオーディン三兄弟、右側にファールバウティとラウフェイの子ロキを置きました。オーディンとロキの間に実の親子・兄弟線はありません。
親子関係は『散文のエッダ』英訳を中心に、トール・シヴ・スルーズはViking Society for Northern Researchの校訂英訳「詩語法」で補いました。オーディン周辺はスウェーデン歴史博物館の解説とも照合しています。
実際に図へ置くと、オーディンとロキを一本の血縁線で結ばないことが最も大切でした。二人の義兄弟関係は親子・婚姻・養子のどれにも当たらないため、人物メモで示しています。
同じ理由で、オーディンとヨルズ、ロキとアングルボザの間には婚姻の二重線を引いていません。いずれの組み合わせにも子がいることは資料に記されますが、夫婦と断定する線は避け、双方から子へ親子線だけを結びました。
オーディンの家系図|ボル・ベストラからトールへ
オーディンの父はボル、母は巨人族のベストラです。兄弟にヴィリとヴェーがおり、三神は原初の巨人ユミルを倒して世界を形づくったと語られます。
| 神 | 続柄 | 系譜上の位置 |
|---|---|---|
| ボル | オーディンの父 | ブーリの子とされる |
| ベストラ | オーディンの母 | 巨人ボルソルンの娘 |
| ヴィリ・ヴェー | オーディンの兄弟 | 世界創造に加わる |
| フリッグ | オーディンの妻 | バルドルの母 |
| ヨルズ | トールの母 | 大地を人格化した女神 |
オーディンとフリッグの子として広く知られるのが光の神バルドルです。オーディンにはほかにもヴィーザル、ヴァーリなど複数の子がいますが、母や系譜に伝承差があります。本図はトール・ロキとの関係を読む目的へ絞り、すべての子を載せていません。
人物を省く場合は、キャプションへ「代表的な神に限定」と書きます。神話の系図は一枚に全伝承を重ねるほど正確になるのではなく、どの資料・主題で選んだかが分かる方が役立ちます。
トールの家系図|母ヨルズと妻シヴ、娘スルーズ

雷神トールはオーディンの子ですが、母はフリッグではなくヨルズです。妻は金色の髪で知られるシヴ。二人の娘としてスルーズが挙げられます。
トールにはマグニとモージという息子もいます。マグニの母は巨人ヤールンサクサとされ、モージの母は資料から明確でないため、本図では確実に両親を結べるスルーズへ絞りました。
北欧神話の図を作っていて、母を省くと「フリッグがトールの母」という誤読が生まれると分かりました。父を中心にした神統一覧と、両親を示す家系図は別です。誰の子かだけでなく、誰との間の子かまで描くと、神話の物語も追いやすくなります。
ロキの家系図|フェンリル・ヨルムンガンド・ヘル
ロキの父は巨人ファールバウティ、母はラウフェイです。ロキはアース神族と行動をともにしますが、オーディンの実子でもトールの兄弟でもありません。
ロキと巨人アングルボザの間には、三つのよく知られた子がいます。
| 子 | 姿・役割 | ラグナロクとの関係 |
|---|---|---|
| フェンリル | 巨大な狼 | オーディンを倒すと予言される |
| ヨルムンガンド | 世界を囲む大蛇 | トールと相討ちになる |
| ヘル | 死者の国を治める存在 | 病死・老衰した者の領域を治める |
ロキの妻シギュンとの間にも子がいますが、資料によってナリ・ナルヴィ・ヴァーリの名と関係が揺れます。この記事の図では、検索意図の中心となるアングルボザとの三子を優先しました。
ロキは牝馬へ姿を変え、八本脚の馬スレイプニルを産んだとも語られます。この関係は通常の男女・婚姻の記法へ収めにくいため、必要なら別の神話系図として切り出す方が読みやすくなります。
北欧神話の家系図でトールとロキは兄弟ではない|現代作品との違い
北欧神話のトールとロキは、旅や冒険で行動をともにすることがあります。しかし血縁上の兄弟ではありません。ロキがオーディンと義兄弟なら、トールから見たロキは形式上おじに近い位置とも説明されますが、一般の戸籍上の続柄と同じではありません。
現代の映画・漫画・ゲームは、それぞれ独自の設定で神々を再構成しています。作品版の家系図を描くときは「北欧神話」「作品名」のどちらを基準にしたかを題名へ入れます。二つを混ぜると、ロキの両親やトールとの関係が食い違います。
ギリシャ神話の神々の家系図も、複数の伝承を一枚に整理する例です。神話ごとに資料は異なりますが、異説を注記し、確定できない線を引かない方法は共通します。
北欧神話の家系図|伝承差を記録する5原則
- 親子が明記された資料を決め、実線で結ぶ
- 「仲間」「義兄弟」「宿敵」を血縁線にしない
- 配偶者と、子をもうけた相手を同じ記号で断定しない
- 異説は人物メモへ資料名とともに残す
- 一枚の目的を決め、全神を無理に載せない
本サイトの家系図エディタでは、人物メモへ「伝承Aでは母が異なる」といった注記を残せます。線を増やす前に、確定関係と物語上の関係を分けると、神々の多い系譜も整理できます。
AUTHOR
家系図マニア
祖父の連絡先を探して戸籍をたどった経験から、家系図を作りはじめました。家族のつながりも、歴史上の一族や物語の関係図も、自分の手でたどれる入口にしたいと考えて個人で運営しています。行政書士・司法書士などの資格は持たないため、法的な判断が必要な場合は専門家への相談をおすすめしています。